自家がんワクチン療法
自家がんワクチン療法 個人情報保護方針 お問い合わせ サイトマップ
自家がんワクチン療法

ニュースリリース
ニュースリリース

2002年から2007年までの発信ニュースは → こちらです
     
ネットテレビでみるなら → こちらです 
     

 ここに記載のニュースは、セルメディシン株式会社から一般の方向けにほぼ毎月配信しているニュースを集積したものです。
  最新号をメールで受信したい方は、こちらにお申し込み願います。E-mail:

  この他に、セルメディシン株式会社の研究者が集めた話題を、がんワクチン療法に興味ある専門家のために提供しているページもあります。
  こちらです →
  がん治療:最新の視点ドクター通信アーカイブ

  09.07.29
がん休眠療法について新しい単行本がでました
     

 7月21日に、
        “見捨てられたがん患者さんへ”--休眠療法が“がん難民”を救う
           (銀座並木通りクリニック 院長 三好立 著、講談社)

という単行本が刊行されました。 三好先生は 低用量の抗がん剤を使用する身体にやさしい抗がん剤治療-休眠療法を中軸とした治療を患者さんに提供しています。休眠療法は免疫能を落とさないように抗がん剤量を調節するため,休眠療法と免疫療法は対立しないとの考えのもと,先生は当社の自家がんワクチンを併用した免疫化学療法も展開しておられます。

 がんワクチン

銀座並木通りクリニックのご案内は、→ こちらです

   
  09.07.29
Yakugyo Jiho(薬業時報)誌「創薬探訪」欄に弊社の記事が掲載されました
     

 Yakugyo Jiho(薬業時報)誌の2009 7/25 No.8の「創薬探訪」欄に、「セルメディシン」が取り上げられました。

 記事のタイトルは、
        1000例の治療実績を積んだ“究極のパーソナルドラッグ”
というものです。

 自家がんワクチンには、 35%に臨床的改善効果があることが紹介されています。
 記事内容の詳細についてのお問い合わせは、 E-mail:

   
  09.07.22
ある種の樹状細胞はかえってがん抗原提示能力を阻害する
     

 6月24-25日に小倉で開催されました第13回日本がん免疫学会で、九大から、マウスではある種の樹状細胞が、別の樹状細胞の抗原提示能力をかえって阻害するという発表がありました。
  →  中原剛士、古江増隆(九大医学部)、Cyclophosphamide enhances immune response by modulating dendritic cell subset balance and dendritic cell functions. 第13回日本がん免疫学会、一般口演4-樹状細胞1、小倉、2009.06.24.

 抗がん剤シクロフォスファミドはリンパ球数を一過性に激減させることが知られていますが、樹状細胞(DC)にも影響します。

 マウスの樹状細胞は、組織由来遊走型(m DCs)、リンパ組織在住型(rDCs)、プラズマ細胞様(pDCs)の3種類に分類されます。さらにこれらはそれぞれCD8+型とCD4+型に分類できます。

 低用量のシクロフォスファミドは皮下のリンパ節や脾臓にあるCD8+型のrDCを選択的に殺しますが、皮膚由来のmDCへはあまり影響を与えません。このように相互のバランスが崩れた樹状細胞群は、抗原提示能力が増強されていましたが、この状態に体外からCD8+型 rDCを注入してやると、せっかく増強された抗原提示能力が阻害されてしまうとのことでした。

 ヒトにおけるがんの樹状細胞ワクチン療法では、このような検討はまだされておりません。そのため現在は、マウスのCD8+型 rDCに対応する阻害型を含むヒト樹状細胞群を体外からがん患者さんに注入している可能性があります。今後、問題とされる可能性があります。

   
  09.07.22
腫瘍血管新生阻害剤はがん転移を促進する
     

 米国癌学会誌の一つ、Clin. Cancer Res.の7月15日号に、米国立がん研究所から出された短いコメント論文が出ています。
  → Patricia S. et al.: Clin. Cancer Res. 15: 4529, 2009.

 内容は、がんへの栄養を供給する新しい血管ができるのを阻害する薬剤が、がんの原発巣の増殖は抑制しても、がんの転移はかえって促進することを動物実験モデルで証明した論文を賞賛しているものです。

 このような腫瘍血管新生阻害剤には、大別すれば、アバスチンのようなVEGF阻害剤と呼ばれるものと、スーテント(スニチニブ)のようなVEGFレセプター阻害剤の2つのタイプがありますが、どちらも国の承認薬であるにも関わらず、全体として生命予後があまり延びないという欠点があります。この原因として疑われていたのが、かえってがん転移促進効果があるのではないかという点でした。

 腫瘍血管新生阻害剤の投与を受ける場合は、がん転移がかえって増えないか十分注意する必要がありそうです。

   
  09.07.12
自家がんワクチン療法--ソフトクライテリアによる評価表を再更新
     

 今年3月27日に更新した「自家がんワクチン」の効果に関するソフトクライテリアによる評価表を再度、更新しました。これは主に「経過観察中」症例の転帰がその後明らかになってきたためです。

 こちらです → ソフトクライテリアによる評価表

 その結果、改善率1と2の詳しい定義は、下記の<09.03.11>のニュースに記載してあります)は、
   全体の改善率1は、34.8%
       改善率2は、20.8%
となりました。前回までの解析とほとんど変わりありません。

   
  09.06.22
今年のアメリカ臨床腫瘍学会(ASCO2009)から、弊社独自に収集した専門家向け情報を掲載しました
     

 今年のASCO2009が、米国フロリダ州オーランドで、5月29日から6月2日まで開催されました。弊社からも社員が参加、情報収集にあたり、独自の視点からまとめた最先端情報を、専門家向けに掲載しました。
 内容は、一般の方々には難解と思いますが、もし患者様の主治医の先生に、「世界最先端のがん免疫療法の現状」についてお知らせしたい場合には、

 こちらのページのNo.180からNo.183までのニュースをご紹介いただければ有難く存じます
      → ドクター通信アーカイブ

   
  09.05.13
名古屋市・ちくさ病院でも自家がんワクチン療法を開始
     

 名古屋市のちくさ病院では、併設のちくさセントラルクリニックと連携して、これまでは免疫細胞療法を実施しておりましたが、この程、細胞培養を必要とせず、より簡便に体内で細胞傷害性Tリンパ球(CTL)を誘導しがん治療効果を発揮できる「自家がんワクチン療法」を採用しました。

 ちくさ病院/ちくさセントラルクリニック
   理事長 加藤 豊
   診療科:内科、外科、整形外科、脳神経外科、リハビリテーショ ン科、循環器内科、
        消化器内科、神経内科、消化器外科、 肛門 外科、皮膚科、泌尿器科
       〔がん免疫療法は向かいのちくさセントラルクリニックにて実施〕
   〒464-0075 名古屋市千種区内山 2 丁目 16-16
   【地下鉄東山線今池駅より徒歩 4 分】
    TEL:(ちくさ病院)052-741-5331
    TEL:(ちくさセントラルクリニック)052-733-7276
    FAX:(ちくさセントラルクリニック)052-733-7277
    ホームページ: http://www.chikusa.or.jp/

   
  09.04.17
抗がん剤は、場合によってはがん免疫反応の促進剤にもなります
     

 従来より、「抗がん剤は、がん細胞と一緒にリンパ球も殺し、リンパ球が担っているがん免疫反応の邪魔をする、だから一緒にやってはいけない」と信じられてきましたが、必ずしもそうではない、というデータが最近蓄積しつつあります。

 例えば、脳腫瘍治療に標準的に用いられる抗がん剤テモダールについては、ハインバーガー(米、テキサス大学)らは、抗がん剤治療とがん免疫療法は両立しないと“ドグマとして信じ込まれてきたけれども、実は同時併用しても、がん免疫療法の効果を減ずることはない”と主張、彼らの創成したペプチドワクチンCDX-110とテモダールを同時投与して治療に成功した膠芽腫の症例報告を出しています(1)。

 また、多数例による第II相臨床試験で期待をはるかに越える長期生存を達成したと報告しています(2、論文は未発表ですが、詳細はおそらく今年5月末から始まる学会ASCO2009で明らかにされるでしょう)。

 しかし、それだけではなく、更に一歩踏み込んで、「がん化学療法の結果、がん免疫反応のブレーキ役となっている免疫担当細胞(TregやMDSCという種類が知られています)を逆に抑制することによって、結果的にはかえってがん免疫反応を促進できる」という総説論文が発表されています(3)。

 この総説では、低用量のシクロフォスファミド(商品名:エンドキサン)を細かく多数回にわけて投与することによってワクチン効果をはるかに増大できること、ジェムザールやビスホスホネート剤によってMDSCを抑制しワクチン効果を増強できること、等について述べ、抗がん剤のがん免疫反応への影響は、抗がん剤の直接的な殺がん細胞効果にとどまらない、としています。

 免疫反応によるがん細胞排除作用は、免疫監視機構の重要な機能の一つとして古くから議論されてきていますが、抗がん剤の治療効果でさえも(全部ではなく一部だけであっても)免疫反応を介しているとなると、強力な抗がん剤の処方により体内の免疫担当細胞までほとんど殺してしまうような化学療法を継続するのは、考え込まざるを得ません。

 今後は、“免疫能を生かすがん治療”の重要性がますますアップしていくのではないでしょうか。

REFERENCES

1. Heimberger AB, et al.: Immunological responses in a patient with glioblastoma multiforme treated with sequential courses of temozolomide and immunotherapy: Case study. Neuro-Oncology 10: 98-103, 2008.
2. Sampson JH, et al.: Tumor-specific immunotherapy targeting the EGFRvIII mutation in patients with malignant glioma. Semin Immunol. 20: 267-75, 2008.
3. Menard C, et al.: Cancer chemotherapy: not only a direct cytotoxic effect, but also an adjuvant for antitumor immunity. Cancer Immunol Immunother 57:1579-1587, 2008.

     
  09.04.17
東京・大井町 はやしクリニック でも自家がんワクチン療法を開始
     

 はやしクリニックの林先生は、 東京医科大学第一外科(准教授)とともに、東京御茶の水・杏雲堂病院で呼吸器科部長・副院長として長らく勤務されておられましたが、この度、新規開業されました。肺がんには特に詳しい先生です。

  はやしクリニック
   院長 林 永信 
   診療科: 内科・呼吸器科

   〒 140-0014 東京都品川区大井4-5-7
   【JR京浜東北線大井町駅中央西出口より徒歩4分、東急大井町線大井町駅出口より徒歩5分】
   TEL: 03-3778-5941
   ホームページ:
http://hayashicl.com/index.html

   
  09.04.04
千葉県柏市・光ヶ丘診療所でも自家がんワクチン療法を開始
     

 首都圏の大型団地である千葉県柏市グリーンタウンにある光ヶ丘診療所は、院長の川嶋一成先生が内視鏡専門医で、最先端機器であるハイビジョン内視鏡に加え、鉛筆よりも細い経鼻内視鏡も備え、胃がん、食道がんの早期発見に注力しています。
  このほど、多種類あるがん免疫療法の中から、特に「自家がんワクチン療法」の実力を認め、倫理委員会の審議を経て採用、治療を開始しました。
  慈恵医大・柏病院からも5.7kmと近いところです。

  光ヶ丘診療所
   院長  川嶋一成
   診療科: 内科・消化器科
   〒277-0062 千葉県柏市グリーンタウン光ヶ丘4-10-101
   【JR常磐線・南柏駅東口 より1.92km、タクシー3分】
   TEL&FAX : 04-7172-2703
   ホームページ: http://www.hikarigaoka-clinic.com/IE/index.html

   
  09.03.27
家がんワクチン療法--ソフトクライテリアによる評価表を更新--訂正:集計値と症例記述--
     
 先週3月18日に発信しましたセルメディシンニュースNo.89にて、自家がんワクチン療法受診例(投与未満で中止した55例を除き)、291例を対象としたソフトクライテリア評価の一覧表を更新したことを報告いたしましたが、この中で、「脳腫瘍」と「胃がん」に関する集計値に訂正があります。
  転帰不明追跡不能例の中で臨床経過が判明した症例が出たため、この程、ホームページ上で訂正いたしました。

  以下の数値は
-----------------------------------------
がん種、全症例数、評価済み症例数、有効、長期不変・無増悪(1年以上)、無増悪
(6ヶ月以上1年未満)、無効、評価済み症例中=改善率1、転帰不明追跡不能、転帰不明=無効とした場合=改善率2、経過観察中
-----------------------------------------
の順です

  脳腫瘍では、
<訂正前>
-----------------------------------------
脳、102、46、8、7、5、20、38、19、25、37
-----------------------------------------
<訂正後>
-----------------------------------------
脳、102、58、8、12、3、27、40、29、25、15
-----------------------------------------

  胃がんでは、
<訂正前>
-----------------------------------------
胃、52、28、1、5、0、18、25、15、15、9
-----------------------------------------
<訂正後>
-----------------------------------------
胃、52、29、1、6、0、18、28、14、18、9
-----------------------------------------

  この結果、全体の数値にも訂正があります。
<訂正前>
-----------------------------------------
全体、744、346、53、47、25、166、34.4、183、21.1、215
-----------------------------------------
<訂正後>
-----------------------------------------
全体、744、359、53、53、23、173、35.1、192、21.5、193
-----------------------------------------
となります。

従って、前回お伝えしました全体の改善率1    34.4%   は、
   35.1%
が新しい数値となります。

  この数値は、先週3月18日以前にホームページに掲載していた古い数値(評価済み症例数がまだ全174症例だった当時の)「改善率1=35.0%」とほとんど変化がなく、学術的にみて厳密とは言いがたいソフトクライテリア評価であっても、症例数が十分あれば、臨床効果に関するかなり安定した評価が可能と考えられます。

  脳腫瘍では、前回お伝えしました改善率1は、38%とされていましたが、40%が新しい数値となります。胃がんでは、改善率1は25%ではなく、28%が新しい数値となります。

  また、脳腫瘍のページの代表的症例は、脳腫瘍専門医の診断により、すべて悪性度の高いグレード3以上に達しているとされた症例ばかりでしたが、その説明が抜けており、グレード2のままと誤解される表現になっておりました。

  症例<232, 273, 299>はこの点を明確化する記述を追加しました。いずれもソフトクライテリアでは、改善例として評価された症例です。

  しかし、グレード2との境界領域と考えられる症例3例は、代表的症例から除外し、経過観察中の症例に分類いたしました。

  どうかこちらのページから、訂正された各がん種のページをご覧下さい。
  ・全体 →  http://www.aftvac.com/vaccine2-2efficacy.htm
  ・脳腫瘍の治療実績と症例
      →  http://www.aftvac.com/Brain-efficacy.htm
  ・胃がんの治療実績と症例
      →  http://www.aftvac.com/Stomach-efficacy.htm
   
  09.03.25
家がんワクチン療法--ソフトクライテリアによる評価表を更新--更に症例報告を追加公開--
     
 3月11日に、自家がんワクチン療法受診例(投与未満で中止した55例を除き)291例を対象としたソフトクライテリア評価の一覧表を更新したことを報告いたしましたが、この表に続けて、各がん種ごとの代表的症例について、短い経過報告をがん種ごとに追加し公開しましたので、ご覧いただければ幸いです。

 症例数はそれぞれ、
  大腸がん 16例
  乳がん   8例
  脳腫瘍   23例 → 20例に減
  肺がん   8例
  肝がん  16例
  胃がん   7例
  卵巣がん  4例
  腎がん   5例
  子宮がん  3例
  膵がん   2例
  その他のがん:
    甲状腺がん  2例
    メラノーマ    1例
    胆管がん    1例
    舌がん     1例
    喉頭がん    1例
    前立腺がん  1例
    中皮種     1例
    組織球腫    1例
です。「自家がんワクチン療法」が進展しているため、これだけ多数の症例を開示できる状態になってきています。

 ホームページから、各がん種のページをご覧下さい → こちらです

   
  09.03.25
術後補助化学療法に使う「ハーセプチン」の価格
     

 転移した乳がんの治療には(その乳がんがHER2を過剰発現していれば)、ハーセプチン(抗HER2モノクローナル抗体、一般名:トラスツズマブ)が広く使用されていまが、厚労省は乳がんの術後補助化学療法にも、ハーセプチンを使用することを認可しています。

 すなわち、乳がん術後(見かけ上は根治したはず)で、がんが一応はないという患者様にも再発予防のためにハーセプチンを投与してもよい、というものです。

 しかし、この投与量は、成人に対して初回投与時には体重1kgあたり8mg、2回目以降は6mgを、3週間ごとに点滴静注することになっています。体重50kgの方であれば、2回目以降でも毎回300mgとなります。1年間17回投与では計5.2g、2年目も続ければ10.3gも必要となります。

 ハーセプチン注射用150が1本73,981円ですから、これから計算すると、1年間で約256万円、2年間継続では、通院34回、計508万円、健康保険が利いても3割負担で約152万円の患者様負担となります。

 乳がん治療のガイドラインに掲載されていて健康保険が適用される標準的な治療法といえども、これほど高額な医療費がかかります。

 自由診療である「自家がんワクチン」は、患者様一人ひとりのための特別な手作りであって、原則として1コース(3回ワクチン接種、通院は7回)で終了しますが、その価格が約150万円です。これが決して高すぎるものではないことをご理解いただければ有難く存じます。

   
  09.03.11
自家がんワクチン療法--ソフトクライテリアによる評価表を更新
       
自家がんワクチン療法は、今年3月9日時点で累積受診症例数が900例を越えました。ひとえに患者様、および臨床現場に採用していただいた先生方のご協力の賜物と感謝しております。おかげさまで、最近も受診症例数が増加しつつあります。

 昨年6月末時点で、症例の経過報告を一旦締め切り、48種類のがん種および原発不明に分類の上で、評価可能であった346例について、ソフトクライテリアの観点から評価した一覧表を、この程更新しました。

 ただし、評価済み症例から、自家がんワクチンを1コース(ワクチンとしては3回接種、その前後にDTHテスト注射を行うがこれはワクチン接種にカウントしない)投与未満で中止した55例を除き、291例を解析対象としております。

 ホームページ上でご覧下さい。 → こちらです

 ----------------- ----------------- ----------------- ----------------- --------
  ここでいうソフトクライテリアとは(それに対する学術的に厳密なハードクライテリアもあります)、 → こちらに解説があります
  ----------------- ----------------- ----------------- ----------------- -------

 今回採用したソフトクライテリアの定義では、従来、弊社ホームページで公表してきた定義から、若干の改訂を行いました。1年以上または6ヶ月以上の「無再発」を、1年以上または6ヶ月以上の「無増悪」に改めたものです。
  それぞれのがん種ごとに、症例を以下のように分類しました。

 1)改善:残存腫瘍サイズ縮小、腫瘍マーカー減少、推定余命より2倍以上の延命、
   QOL(KPS評価)の明らかな改善等
   の数値化できる指標のいずれか; 主治医の評価による何らかの臨床上の好ましい反応が
   あったもの(→ 53例)
  2)長期不変・無増悪(1年以上):ワクチン投与後1年以上無再発あるいは無増悪(→ 47例)
  3)無増悪(6ヶ月以上1年未満)(→ 25例)
  4)無効(→ 166例)

 弊社では、臨床現場で自家がんワクチンの効果があったと実感していただけるのは、1)の明瞭な改善効果が見られた症例だけではなく、2)の長期不変・無増悪(1年以上)の症例も、そうであろうと推定しておりま す。

 しかし、3)の無増悪(6ヶ月以上1年未満)では、がん免疫分野の学会では有効例に分類すべきだという議論が多々ありますが、臨床現場では、「これは効いた」という実感が湧かないことも多く、学術的に厳密なハードクライテリアではないソフトクライテリアのレベルであっても、有効と主張するのは、未だ困難であろうかと思われます。

 このような情勢から、〔改善例数+長期不変・無増悪(1年以上)例数〕の割合「改善率1」と定義して算出してみますと、
   (53+47)/291 = 34.4%
となり、2007年2月6日時点までのデータ(解析対象は174例)35%とほと んど変わらない結果となりました。

 また、今回の解析では、1コースの自家がんワクチン接種を完遂したにもかかわらず「転帰不明追跡不能」となった症例が183例ありました。これらを、仮に、全例無効として「改善率2」を算出してみましたところ、
   (53+47)/(291+183) = 21.1%
となりました。

 すなわち、全体の「1/3〜1/5」の症例で「自家がんワクチンを接種しておいてよかった」と思っていただけるものと思います。

 現在、自家がんワクチン療法を含め自由診療ベースのがん免疫療法を受診されている患者様のほとんどが、いわゆる“がん難民”に相当する末期がんの方々であることを考えれば、

    「改善率1」
(より厳しくとった「改善率2」でも) の割合は、強力な化学療法を追加
   実施した場合に比べて遜色はなく、問題となる有害事象がほとんどない上、高い
   QOLが維持できる
というメリットが非常に大きい

と思われます。

 皆様のご意見を直接弊社までお寄せいただければたいへん有難く存じます。

   
  09.03.07
JR横浜駅近くの横浜クリニックでも自家がんワクチン療法を開始
       
JR横浜駅西口から近い横浜クリニックでも 、自家がんワクチン療法の採用を決定、このほど開始しました。 院長の青木晃先生は、 順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座准教授で、 東大医学部付属病院などで、内分泌・代謝内科、腫瘍内科の臨床研究に従事、 従来の日本の保険医療の限界を痛感し、がん治療・アンチエイジング分野に進まれた方です。

 横浜クリニック
   院長  青木 晃
   診療科: 内科
   〒221-0835   横浜市神奈川区鶴屋町1丁目7番地12 QCcube横浜鶴屋町17ビル 2階
   【JR東海道線・横浜駅西口より徒歩7分。 鶴屋町1丁目の角】
   TEL: (フリーダイアル)0120-832-320
   ホームページ: http://www.yokohamaclinic.jp/clinic/index.html

   
  09.02.16
パラフィン包埋組織があればがん遺伝子発現検査さえも可能です
       
弊社の自家がんワクチンは、ホルマリン漬けがん組織を原料に作成しておりますが、(パラフィン包埋ブロックも含めて)ホルマリン固定がん組織中のがん抗原は、十分安定に保たれています。

 このほど、ホルマリン固定組織でも定量的ながん遺伝子発現検査が可能であることが示され、しかも、予後と遺伝子発現との相関解析までなされました(1)。

 このことは、ホルマリン固定を経たパラフィン組織中でさえ、タンパク以上に不安定とされている遺伝子発現の産物であるmRNAもかなり良い状態で保存されており、遺伝子発現レベルの検討にも耐えうる良好な状態にあることを示しています。

 がん組織のパラフィン包埋ブロックを民間検査会社に預けたままにして3ヶ月以上放置した場合、廃棄処分されてしまうことがあります。医療機関の先生方には、有用な残存がん抗原を有効利用するため、ぜひ、パラフィン包埋ブロックをもとの患者様に返却されますよう、ご配慮の程お願い申し上げます。

REFERENCE
 
1. Rimsza LM, Leblanc ML, Unger JM, Miller TP, Grogan TM, Persky DO, Martel RR, Sabalos CM, Seligmann B, Braziel RM, Campo E, Rosenwald A, Connors JM, Sehn LH, Johnson N, Gascoyne RD.:Gene expression predicts overall survival in paraffin-embedded tissues of diffuse large B-cell lymphoma treated with R-CHOP. Blood. 2008 Oct 15;112(8):3425-33.

     
  09.02.16
新たな脳腫瘍の臨床研究が始まりました
       
「がんワクチン療法研究会」では、脳腫瘍のうち、最も難治性といわれる膠芽腫を対象に、2005年7月より「膠芽腫患者に対する自家腫瘍ワクチンを用いた臨床第I/IIa相共同研究」(UMIN試験ID:C000000002)を東京女子医大、筑波大にて実施して参りました。

 この症例登録は一昨年10月で終了し、現在はフォローアップ段階に入っております。中間解析段階では、現在の標準的な治療法に劣らない結果となりつつあります。

 しかし、この臨床研究は、膠芽腫に対する標準的な抗癌剤テモダールが日本における国家承認を受ける前にスタートしていたものでした。そのためテモダール治療が含まれていません。

 今回、テモダール治療を含む現在の標準的な膠芽腫治療法、「膠芽腫手術 → 放射線治療+テモダール」に、さらに自家腫瘍ワクチンを上乗せする形で、
   「膠芽腫手術 → 放射線治療+テモダール+自家腫瘍ワクチン」
という方法で、新たに臨床研究をスタートさせることになりました。このプロトコールは既にUMINに登録されています。

 初めて脳腫瘍のうちの膠芽腫(グレードIV)であることが判明した患者様で、手術前の方は、以下の大学病院にご相談下さい。専門医から詳細な参加登録条件が提示されます。

 条件が合えば自家腫瘍ワクチンを併用した臨床試験に参加可能です。臨床研究として一部の治療費が研究費から負担されます。現時点では全25例で登録終了とする予定です。

 (具体的なお問い合わせはこちらにお願いします ↓ )

 *筑波大学附属病院・脳神経外科
    〒305-8576 茨城県つくば市天久保2-1-1
    TEL: 029-853-3220(脳神経外科医局)
または
  *東京女子医科大学病院・脳神経外科
   〒162-8666 東京都新宿区河田町8-1
    TEL:03-3353-8111
    (代表、ここから脳神経外科医局につないでもらってください)

   
  09.02.04
再発肝がんについて新たな臨床研究が始まっています
  - 最新の陽子線治療が筑波大病院で受けられます -
       
筑波大学附属病院・陽子線医学利用研究センターでは、本邦でも数少ない陽子線照射によるがん治療を行っており、国の先進医療制度にて混合診療を実施することが認められています。

 陽子線治療は、肝細胞がんに有効で、5年間の観察で約90%が制御されるという非常に優れた治療成績をあげています。がんが1個しかない50人の患者様の5年生存率は、手術とほぼ同等の53.5%でした。

 → http://www.pmrc.tsukuba.ac.jp/kanzou.html

 このほど、「再発肝がん」に対し、陽子線治療と免疫療法を組み合わせた臨床研究が新たに始まりました。

 この臨床研究に参加を希望される場合、厳密な参加登録条件の事前審査がありますが、条件を満たされた患者様につきましては、陽子線治療は先進医療とはならず、免疫療法の費用もかかりません

 筑波大学から案内文が弊社に来ておりますので、転載します。この参加登録条件に合うと思われる患者様は、筑波大学附属病院・陽子線医学利用研究センターにお問い合わせください。

 筑波大学附属病院は、「つくばエクスプレス」なら東京・秋葉原から快速で45分(つくば駅)、そこから1.6km、タクシー3分です(バスもあります)。

  -----------------------------------------

        【再発肝がんに対する臨床研究】

 陽子線治療は肝がんに対する局所療法としてとても優れた治療法ですが、その後の肝内再発を防ぐことが現在重要な課題となっています。

 そこで筑波大学陽子線医学利用研究センターでは、再発肝がんに対して陽子線治療と新たな免疫療法を組み合わせた臨床試験を行っております。以下のような条件を満たし、本試験にご参加いただける場合、先進医療は適応されず、陽子線治療と免疫療法に関する費用はかかりません

 現在の主治医とよくご相談の上、受診方法を読んでご連絡いただければ、担当医が必ず対応いたします。

【臨床試験の目的】

 再発肝がんに対する、陽子線照射と新たな免疫刺激剤を投与する治療法の安全性と有効性(再発予防効果)について検討する。

【本臨床試験にご参加いただくための条件】

   1)肝がん再発と診断されている
   2)陽子線治療が可能でありメリットもある
   3)がんの大きさが画像診断法によって測定可能である
   4)6ヵ月以上の生命予後が見込まれる
   5)陽子線治療を行うための肝予備能がある
   6)事前に化学療法を受けている場合は、骨髄機能が十分回復している
   7)腎機能が正常である
   8)時に介助が必要であるが自分でやりたいことの大部分は自分でできる
   9)年齢は満20歳以上で80歳未満である
   10)病名および病状をよく理解している
   11)本臨床研究後も当院または当院の関連施設に通院可能である

 ただし以下の患者様は対象となりません。

   1)過去5年以内に肝がん以外の悪性腫瘍の既往がある、または現
     在罹患していると疑われている
   2)自己免疫疾患の既往がある、または、現在罹患していると疑われている
   3)HIV(いわゆるエイズウイルスのことです)に感染している
   4)本臨床試験を行うことが困難と考えられるような合併症がある
   5)本治療法施行前の4週間以内に、(1)抗がん剤または副腎皮
     質ステロイド剤を全身投与したことがある、または、(2)全
     身に影響する放射線照射または生物学的治療をしたことがある
   6)妊婦、授乳婦、および妊娠している可能性、またはその意志がある

 ご参加いただくには所定の説明書による説明を受けていただいたうえで所定の同意書によるインフォームドコンセントが必要です。

(具体的なご相談はこちらにどうぞ ↓ )

 *筑波大学附属病院・陽子線医学利用研究センター
    〒305-8576 茨城県つくば市天久保2-1-1
   TEL: 029-853-7100 FAX: 029-853-7102
   E-mail: proton_therapy@pmrc.tsukuba.ac.jp

  -----------------------------------------

   
  09.01.03
明けましておめでとうございます
     

 明けましておめでとうございます。
 旧年中は皆様にはたいへんお世話になり、誠に有難うございました。グローバル経済は激動の1年でしたが、弊社はおかげさまにて落ち着いた1年でした。

 しかし本年は、がんワクチン療法を取り巻く環境が間違いなく激動の時代に入ります。昨秋、内閣府による「スーパー特区」プロジェクトが開始されましたが、裏づけとなる予算措置が取られておらず、いわば未だお題目の段階でした。それが本年4月からは政府予算がつき、がんワクチン開発、それも商業化開発が本格化するからです。

 このスーパー特区プロジェクトで採択された全24課題中、がんワクチン開発に直接関わる課題が3課題もあります。
  1.「免疫先端医薬品開発プロジェクト−先端的抗体医薬品・アジュバントの革新的技術の開発」
  2.「迅速な創薬化を目指したがんペプチドワクチン療法の開発」
  3・「複合がんワクチンの戦略的開発研究」

 国の予算をもらう以上、これら3課題とも、5年以内に実用的な研究成果、実際にヒト臨床で役に立つ種類の異なる「がんワクチン」そのものを作りあげ、それを世の中に送り出さなくてはなりません。すなわち、本当にヒトのがん治療に使えるという国家の証明付きの医薬品を出すべし、という義務を負うことになるのです。そのため、それぞれの研究課題を実施する多数の大学群の後には、課題ごとに企業が一体となってサポートする体制を取っています。

 これは、大学による「研究成果を上げ論文をだせばよい」という従来のような単純な図式とは全く異なるステージに入ったこと、3課題間の研究競争だけではなく、その後に控える企業間競争の号砲も同時に鳴ったことを意味しております。

 弊社も「自家がんワクチン」で蓄積してきた技術を応用する形で協力し、スーパー特区プロジェクトの末席に連なることになりました。「自家がんワクチン」は、自由診療ベースで実用化してから既に7年、着々と臨床効果をあげており、高い治療実績を示してきています。特に昨年11月に開催された第5回がんワクチン療法研究会では、低用量抗がん剤や放射線治療との併用により、難治性がんにも治療効果・再発抑制効果があることが、続々と症例報告で示されました。無作為対照ランダム化臨床試験で、明瞭に術後肝がん再発予防効果があるというエビデンスレベルの高い臨床データもある「自家がんワクチン」の強みが、他の難治性がん治療ステージでも発揮されているためと思われます。

 しかも、「自家がんワクチン」は、ペプチドワクチンや単一がん抗原タンパクワクチンと相反するものではなく、がん組織そのものを抗原としている故に、ペプチドワクチン等ではカバーできない未知のがん抗原や、がん組織に特徴的なストローマ細胞群由来の抗原をも含んでおり、患者さん個々人特有のがんワクチンとなっています。両者の同時併用も含めて、共存可能な技術となり得る特徴を備えているのです。

 読者の皆様におかれましては、すでに実用化している「自家がんワクチン」の一層の有効利用をお考えくださいますよう、どうか本年もよろしくお願い申し上げます。

                  セルメディシン株式会社
                   代表取締役社長    
                        大野 忠夫

 

   
  08.12.26
東京・赤坂 陳瑞東クリニックでも自家がんワクチン療法を採用
     

 陳瑞東先生は、昭和51年に東京大学医学部を卒業、癌研究会附属病院婦人科で10年以上経験を積まれています。専門領域は子宮体部がん、子宮頚部がんです。

 陳瑞東クリニック
   院長  陳瑞東
   診療科:婦人科
   〒107-0052  東京都港区赤坂2-13-5 赤坂会館B1F
   【地下鉄千代田線・赤坂駅1,2番出口より2分。赤坂見附駅より旧
    田町通りを直進して7分。銀座線・溜池山王駅11番出口より3分。】
   TEL: 03-5856-0015
   ホームページ: http://www.chin-cl.com/

   
  08.11.29
低用量抗がん剤と自家がんワクチン併用で効果があった膵がん症例
     

 第5回がんワクチン療法研究会(11月22日)で、銀座並木通りクリニックから報告された低用量抗がん剤によるがん休眠療法では、総症例数89例中(ほとんどが“がん難民”といわれる末期がんの方です)、ハードクライテリア評価(厳密なRECIST法)で得た奏効率(CR+PR+SD)は46%、 1ヶ月以上の不変(SD)例を含めて何らかの効果があった症例(ソフトクライテリア評価)が54%となっていました。
  この低用量抗がん剤と「自家がんワクチン」を併用したところ、末期膵臓がんの腸間膜リンパ節転移巣が9ヶ月間にわたって縮小、明らかなPR症例が1例発生しました。

 標準療法から見放された末期の膵臓がんにおいても、あきらめる必要はなく、「低用量抗がん剤+自家がんワクチン」療法の可能性がまだ残されていることを示す画期的な例です。

 縮小画像は → こちらです (そのページの最下段の〔症例0621〕をご覧下さい)

 がん休眠療法は現時点ではエビデンスが十分でないとされ、“効かない”などと一蹴されがちですが、この方法の理論的根拠と、大規模臨床試験による「標準的化学療法に劣らない延命効果がある」という確固たるエビデンスを、今回の教育講演で千葉大・高橋豊先生が示されています。
   専門家向け文献は →  医学のあゆみ, 203(2) : 159-160, 2002.
   一般向け解説書は →  決定版がん休眠療法、高橋豊著、講談社プラスアルファ新書

  --------------------------------------------------------------------------
  標準的化学療法に比べて、副作用がほとんどない低用量抗がん剤治療(=がん休眠療法)は、体内の免疫系を破壊することはありません。そのため自家がんワクチンと同時に併用しても問題はなく、むしろ効果を高める場合があると考えられます。
  --------------------------------------------------------------------------
  以下の3つの記事をお読み下さい。

     
  08.11.29
低用量抗がん剤と自家がんワクチン併用で3年8ヶ月の無再発を得た進行胃がん症例
     

 第5回がんワクチン療法研究会(11月22日)で発表された、尾道総合病院からの報告です。2005年1月の手術時に腹水中に胃がん細胞が大量に見出され、非治癒切除に終わった方で、術後の抗がん剤(UFT)内服治療では薬疹が発生したため、処方された薬をほとんど服用せず、結果的には「自家がんワクチン3コース+超低用量UFT」併用になってしまった例です。

 2008年9月に肝転移とリンパ節再発を認めるまで3年8ヶ月無再発を得、現在生存中です。手術時の腹水混濁状況からはこれほどの長期間の無再発は考え難く、マイルドな化学療法との併用が奏効したものと思われます。

     
  08.11.29
抗がん剤テモダールと自家がんワクチン併用で、抗がん剤が無効であったにもかかわらず多型膠芽腫が縮小した症例
     

 第5回がんワクチン療法研究会(11月22日)では、治療に難渋する脳腫瘍(多型膠芽腫)で、現在標準治療となっている「手術+放射線+テモダール」治療後の再発症例に、間歇的なテモダール投与の合間に自家がんワクチン1コース接種を挿入したところ、わずか1ヶ月で膠芽腫が半分以下(PR)となったという報告が筑波大学脳神経外科からありました。

 本例では、「放射線再照射が行われていない点と、1コース目のテモダール内服のみでは腫瘍縮小を認めなかった点より、自家がんワクチンもしくは、テモダールとの併用が腫瘍縮小の原因となった可能性が高い」と述べています。

     
  08.11.29
脳腫瘍(多型膠芽腫)では「手術+放射線化学療法」後、再発前に自家がんワクチンを施行すれば効果が高い
     

 第5回がんワクチン療法研究会(11月22日)では、東京女子医大脳神経外科+銀座並木通りクリニックから、 2003年3月〜2007年12月の間の多型膠芽腫(GBM) 29例の治療成績をまとめた報告がありました。ここでは、
  (1群)「初発症例:手術+放射線+自家がんワクチン療法」
       17例
        (注:膠芽腫では「手術+放射線治療」を行ってもほぼ100%再発します
           が、この群では治療後すぐで再発前にワクチンを接種しています)
  (2群)「初回症例:手術+放射線化学療法 → 再発前に自家がんワクチン療法」
       7例
        (注:化学療法も含まれている点が(1)と違います。その分、ワクチン
           接種開始が遅れていますが、それでも再発前に接種した群です)
  (3群) 「再発症例:手術+放射線化学療法 → 再発後に自家がんワクチン療法」
       5例
        (注:(2)と同様の群ですが、再発してしまった後にワクチン接種した群です)
の比較検討が行われています。

 その結果、全生存期間の中央値は、
  (1群) 21.4ヶ月
  (2群) 33.9ヶ月 (注:これは記載ミス、発表されたのは38.2ヶ月だった)
  (3群) 19.7ヶ月

でした。 なお、現在標準とされている「手術+放射線化学療法(テモダール)療法」では、全生存期間の中央値は 14.6ヶ月 にすぎません。

  演者は、「GBM初期治療にて自家ワクチン療法を施行した29例では、現在標準とされている「手術+放射線化学療法(テモダール)療法」に比べて全生存期間(OS)、無増悪期間(PFS)いずれも成績は上回っていた」と結論づけています。

 多型膠芽腫(GBM)では、「手術+放射線化学療法」の治療後で“再発前に”「自家がんワクチン療法」を実施すれば、標準治療よりも長く、3年以上も生き延びられる可能性があることを示唆しています。

 ロビーで聞いた演者の感想は、「分析してみて、自分でもびっくりしました、こんなに効いているとは」というものでした。

  --------------------------------------------------------------------------
  テモダールはリンパ球数を激減させることがあるという副作用が知られていますが、それが起こらない場合は、自家がんワクチンと同時に併用しても問題なく、むしろ効果を高めると考えられます。
  --------------------------------------------------------------------------

   
  08.11.21
本日、第5回がんワクチン療法研究会が開催されます
     

 第5回がんワクチン療法研究会が、21日午後、東京にて開催されます。専門家向けの研究会ですが、臨床現場の医師が生の診療体験を持ち寄って、情報を共有し、一人一人の患者様にベストのがんワクチン療法を提供するにはどうすれば良いかを議論します。

 詳しくは → こちらです

   
  08.11.16
日本バイオセラピィ学会で進行胃癌症例の発表があります
     
 第21回日本バイオセラピィ学会は、明日18日(火)から19日(水)までの2日間、東京・水道橋の東京ドームホテルで開催されます。ここで、進行胃癌に自家がんワクチンを適用した結果、3年8ヶ月もの長期不変(SD)を得られた症例報告が行われます。

11月19日(第2日)16:15〜17:00  ワークショップ「がんワクチン療法」

W8-4 低用量抗がん剤併用下自家がんワクチン療法を施行した進行胃癌の一例

 厚生連尾道総合病院、セルメディシン株式会社(2)
新津宏明、倉西文仁、大野忠夫(2)、則行敏生、中原雅浩、福田利勝、石崎康代、岩子寛、藤国宣明、黒田義則

   
  08.11.03
日本癌治療学会で「自家がんワクチン」の肝癌再発予防効果の発表がありました
     
  先週10月28日-11月1日に連続して日本癌学会・日本癌治療学会が名古屋国際会議場で開催されました。そこでは、「自家がんワクチン」の肝癌再発予防効果の発表がありました。

 -------------------------------------------------------------
   W18-9  自家がんワクチン療法による肝癌の再発予防および進展阻止
 の試み
   古倉 聡1、岡山 哲也1、舟木 準1、松本 次弘1、石川 剛1、半田
 修1、高木 智久1、内藤 裕二1、吉田 憲正1、吉川 敏一1、中根 
 一樹2、武田 隆久2
   京都府立医科大学 消化器内科1、たけだ免疫遺伝子クリニック2
  -------------------------------------------------------------

 「肝癌切除後、再発予防目的で施行した4例中2例は、治療後3年以上再発を認めていない。再発を認めた2例は、その病変の局所治療後はそれぞれ27カ月、12カ月再再発を認めていない」とのことです。

 この結果は、自家がんワクチンの効果に関する既発表論文
(Kuang, M., et al.: Phase II Randomized Trial of Autologous Formalin-Fixed Tumor Vaccine for Postsurgical Recurrence of Hepatocellular Carcinoma. Clin. Cancer Res. 10: 1574-1579, 2004.)
の内容にほぼ合致します。

   
  08.11.03
「自家がんワクチン」の記事が常陽新聞に掲載されました
     
 10月27日の常陽新聞(茨城県)に、“これからの「パーソナル医療」の先駆”と題して「自家がんワクチン」のインタビュー記事が掲載されました。

 「この治療法の効果が、一部の専門医の間で認められ始めている。特に、脳腫瘍の中で最も悪性度が高く、非常に治療が難しいとされる膠芽(こうが)腫に対しては、自家がんワクチンで化学療法の成績を超えるデータが出はじめている」 と述べられています。

   
  08.10.17
NHK水戸放送局・テレビ「 「いばらきわいわいスタジオ」の YY 特集 で放映されました
     
 NHK水戸放送局・テレビ「いばらきわいわいスタジオ」でもYY特集のなかで、自家がんワクチンの話題が「新しいがん免疫療法」として取り上げられ、10月17日夕、茨城県に向けて放映されました。
   
  08.10.14
NHK総合テレビ「おはよう日本」首都圏版で放映されました
     
 NHK総合テレビの朝のニュース番組「おはよう日本」で、自家がんワクチンの話題が「新しいがん免疫療法」として取り上げられ、10月14日朝、首都圏に向けて放映されました。

  イラストを多用した非常にわかりやすい解説に加え、筑波大病院における脳腫瘍患者の治癒例も放映されました。セルメディシン株式会社への問い合わせが急増するなど、大きな反響が出ています。
   
  08.10.06
宮崎県都城市・藤元早鈴病院でも自家がんワクチン療法を開始
     

 宮崎県都城市の藤元早鈴病院は、「日本がん治療認定医機構・認定研修施設」の資格を取得しており、病床数は330床、PET診断装置、サイバーナイフ、ガンマナイフ、リニアック、64チャンネルCT、脳磁計、高気圧酸素治療装置等の先進的な医療機器群があります。これらは各県にある大学病院でも現時点で全てそろえることは難しいとされているもので、非常に充実した診療体制を構築しています。
  このほど、自家がんワクチン療法を開始しました。

  社団法人 八日会 藤元早鈴病院
   理事長 藤元登四郎
   診療科:脳神経外科センター、ガンマナイフセンター、整形外科、
    眼科、総合リハビリセンター、麻酔科、皮膚科、老人性痴呆疾
    患センター、透析室、神経内科、新生児医療センター、歯科口
    腔外科、消化器科、精神科、心臓血管外科、泌尿器科、外科、
    循環器科、地域リハビリテーション広域支援センター、内科、
    耳鼻咽喉科、産婦人科、呼吸器科、リハビリテーション科、放
    射線科  
   〒885-0055 宮崎県都城市早鈴町17街区1号
   【JR日豊本線・西都城駅よりタクシー5分】
   TEL: 0986-25-1313
   FAX: 0986-25-3950
   ホームページ: http://www.fujimoto.or.jp/hayasuzu/homepage.htm

   
  08.10.01
社員募集
     

 セルメディシン株式会社では、2010年3月卒業予定の方向けに、社員募集を行っております。

  私共がかかげている企業理念は、
***********************************************************

 セルメディシン株式会社は、生命に資する研究開発を愛し、新しい概念に基
づく技術を通じて人間生活に直接役に立てる喜びを共有する智恵ある者達に
よって設立維持される。セルメディシン株式会社は新たな腫瘍免疫療法を開発
し、世界に普及することによって、癌の恐怖から人々を解放し、もって人間の健
康と日常生活に大いなる改善をもたらすことを目的とする。


***********************************************************
というものです。

当社の現在の事業項目は、
 1)自家腫瘍ワクチンの製造・開発
    事業名「自家がんワクチン
    当社の第1事業の状況については、トップページからご覧下さい。
    有効症例がますます増えています。
 2)その他、免疫療法・細胞培養法の応用技術開発

 この趣旨に賛同して一緒に働いてくださる正社員若干名を、募集します。募集要項は、「修士卒向け」、「学卒向け」の2種類があります。詳しくは → こちらをご覧下さい。

 会社案内は  → こちらをご覧下さい。
   
  08.09.24
BioJapan2008に出展します
     

 日本におけるバイオ産業関係の最大の展示会に発展してきた 「BioJapan2008」 は、今年は10月15,16,17日の3日間、横浜の大型展示会場「パシフィコ横浜」で開催されます。

 多数のシンポジウムやノーベル賞受賞者の講演会も予定されていますが、最も重視されているのは、実用性のある先端技術を持ち寄り、世界を相手に技術取引をしようという商業展示会です。

 そのため、欧米をはじめ世界各国のバイオクラスターや本邦のバイオクラスター、大学、研究所群も大量に出展します。学会発表とは異なり、実用性のある先端バイオ技術群が今どのような状況にあるかをまとめて知るには非常に良い機会と思います。

 弊社では、この中の「首都圏バイオネットワーク」の一角 (Booth no. B-281) に展示を行いますので、ぜひお立ち寄り下さい。展示会の無料チケットは弊社に余分にありますので、必要な方はご遠慮なく当社までメールにてご連絡願います。E-mail:

 BioJapan2008の詳細情報はこちらにあります。
         → http://expo.nikkeibp.co.jp/biojapan/

   
  08.08.29
滋賀県草津市・竹岡診療所 でも自家がんワクチン療法を採用
     

 滋賀県草津市は琵琶湖の東岸にあり、石山寺に近く、草津宿本陣がおかれた由緒ある地ですが、ここの竹岡診療所でも、9月1日より、「自家がんワクチン療法」を開始します。ここは基本的には保険診療を行っていますが、がん患者様のために各種の自由診療も行っています。

 竹岡診療所
  院長  竹岡秀実
  診療科:内科、皮膚科、免疫療法
   〒525-0034  滋賀県草津市草津2丁目12-27たかおビル2F
   【JR東海道本線草津駅より徒歩12分
  TEL:
077-567-5211、FAX: 077-567-4881
  ホームページ: http://www.eonet.ne.jp/~takeoka2008/index.htm

   
  08.08.28
第5回がんワクチン療法研究会・発表申し込みの〆切が近くなりました
     

  第5回がんワクチン療法研究会学術集会が、今年も東京にて開催されます。現在、演題募集中ですが、まもなく〆切となります。

  がんワクチン療法研究会(Association of Cancer Vaccine Therapy (略称:AsCaVaTh))は、平成16年11月20日に設立されました。会則に“がん免疫療法の一つである「がんワクチン」の臨床応用法の開発によって、がんを征圧することを目的とする。”とありますように、「がんワクチン」の臨床応用法の開発が主体となっている小型の研究会です。

  研究会の事務局は筑波大学陽子線医学利用研究センターにあります。

  大規模な学会できれいに整った内容を発表する場合とは異なり、がん症例の1例1例を大事に検討し、「がんワクチン」を含めた、臨床現場で実際に役立つがん治療法の開発を目指しています。

  「がんワクチン」に関係する発表内容をお持ちの方は、どうか遠慮なくご応募願います。1例報告も歓迎しています。

  応募要領や、抄録の投稿は、こちらからどうぞ。もちろん入会も受け付けています。
   →  http://www.ascavath.org/

   
  08.08.08
長崎県・波佐見病院 でも自家がんワクチン療法を開始しました
     

 佐世保市に隣接し、長崎空港から比較的近い波佐見町にある波佐見病院では、従来から各種の免疫療法・代替療法を試みてきましたが、このほど「自家がんワクチン療法」を採用しました。ここは病床数154床の病院です。

 波佐見病院
  院長  岡ア敏幸
  診療科:内科、外科、免疫療法・代替医療、泌尿器科、整形外科、皮膚科、眼科
  〒859-3726 長崎県東彼杵郡波佐見町稗木場郷792-1
   【佐世保市三川内より車で10分、JR大村線・川棚駅より車で15分、川棚バスセンターより波佐見病院前下車
  TEL:
0956-85-7021、FAX: 0956-85-7022
  ホームページ: http://www6.ocn.ne.jp/~hasami.h/index.html

   
  08.07.25
医療モバイルサービスに規制緩和
     

  この7月10日より、CT車、MRI車、PET車等の病院向け医療モバイルサービスに関して規制緩和が行われました。
  このニュースは「ドクターネット メールマガジンサービス」
http://www.doctor-net.co.jp/>を通じてもたらされたものです。

 周知のようにCT, MRI, PET等はうっかり導入すると病院経営を傾けるといわれるほどの非常に高額な診断機器です。欧米では車載化されたものがかなり普及していますが、本邦では、病院施設構造の変更届けの手続きが煩雑で、ほとんどが院内設置の据え置き型になっています。

 今回の規制緩和によって、中小規模の病院でも高額医療装置を医療モバイルとして共同利用することにより、設備投資を行わずに高度医療が行う事が可能となりました。

 患者様にとっては、より生活の場に近い医療機関で、大病院の混雑を避けて受診できるという福音となります。がん治療の現場にもやがて大きな影響となって現れることと思われます。

詳細は、こちら に出ています。

   
  08.07.07
東京・赤坂アンチエイジングクリニック でも自家がんワクチン療法を開始しました
     

 赤坂アンチエイジングクリニックの院長・森吉臣先生は、アンチエイジングの専門医であると同時に、独協医科大学越谷病院病理部教授を勤め上げ(現在は、独協医大名誉教授)、専門知識を生かした「ガン統合医療外来」を開設しています。

 赤坂アンチエイジングクリニック
  院長 森 吉臣
  診療科: アンチエイジング内科、美容皮膚科、点滴外来、ガン統合医療外来
  〒 107-0052 東京都港区赤坂7-9-7 Mビル2F
  【東京メトロ千代田線・赤坂(7番出口右折) 徒歩3分
  TEL: 0120-1222-48、03-3585-1211、FAX: 03-3585-1270
  E-mail: infoa3-clinic.com (*を@に換えてメールして下さい)
  ガン治療専用ホームページ:http://www.rejuveclub.net/

   
  08.06.20
北海道新聞に「がん免疫療法のパイオニア・セルメディシン株式会社」の新聞広告が掲載されます
     

 北海道道東地区では、釧路市・高柳クリニックにて「自家がんワクチン療法」が受診可能となりましたので、北海道新聞・道東版に、弊社の広告が掲載されます。

  --------------------------------------------
     “がん”は切っても捨てないでください。
    それが自分のがんとたたかう武器になります。

     がんの手術を受けた方、これから手術を受ける方
     のために

     (弊社の住所、連絡先、ホームページアドレス)
  --------------------------------------------

というシンプルなものです。広告掲載日は、北見地区が6月27日(金) 、釧根地区が6月30日(月)の朝刊です。北海道新聞・道東版をお読みの方は、ご注目いただければ幸いです。

   
  08.06.02
選択肢が多数あることを患者様に知らせるには
     

 先週、あるがん患者様のご家族からの質問メールの中に、

  「このままの状態では、余命は最悪の場合3ヶ月とも言われております。」と述べられた後に、

        ---------------------------------------
  癌で苦しんでる患者は長年死との恐怖と闘っております。その姿を私達家族は励ます事しか出来ず、こうして他の治療法を必死で探す術しかありません。それぞれの病院ではその病院で持ってる最善の治療をして下さってる事は十分承知しておりますが、今回、ネットで調べてみると研究半ばではあると思いますが選択肢は沢山ある事を知りました。
  この選択肢を情報として主治医は患者に知らせて下さってもいいのではないでしょうか…と、思ってしまいました。
  全国各地何処に住んでいても公平な医療が受けられる医療会のネットワーク作り、患者中心の考え方で再編される事を希望致します。
        ---------------------------------------


と記述されておられました。このような「3ヶ月宣言」だけで患者様を放り出す病院はまだ非常に多いと思います。

  このニュースをお読みの方は、もちろん保険外の診療方法が多数あることをご承知のことと思います。しかし周囲の医師の先生方や患者様はどのようにお考えでしょうか。

  その情報をお知らせする「適切なタイミング」はなかなか判断の難しいところかとは思いますが、保険外の診療方法とその情報があることを、周囲の医師の先生方や患者様にも前向きに活用していただくようにするにはどうすればよいか、読者の皆様には、ぜひお智恵を弊社に賜りますよう、どうかよろしくお願い申し上げます。

 連絡先は、こちらです。できれば、e-mailでお願い申し上げます。
   セルメディシン株式会社
   E-mail: tkb-lab*cell-medicine.com (*を@に換えてメール願います)
   TEL: 029-828-5591、FAX: 029-828-5592
   〒305-0047 つくば市千現2-1-6-C-B-1

   
  08.05.20
患者様とご家族のための「銀座並木通りクリニック勉強会」のご案内
     

 銀座並木通りクリニック(院長・三好立先生)では、がん患者様とご家族のために、「最新の脳腫瘍治療法」と「体にやさしい抗がん剤治療法」について、わかりやすく解説する勉強会を開きます。
     詳しくは → こちらです

 日時:7月5日(土) 14:00〜
 会場:東京・銀座並木通りクリニック
     (ご注意) 参加申し込み多数の場合は、会場が変更されることがあります。
            必ずキャンサーフリートピア事務局にご確認下さい。
 参加費: 無料要・予約
 申し込み・問い合わせ: キャンサーフリートピア事務局
   TEL: 03-3562-7775
   E-mail: cftopia*cftopia.com  (*を@に換えてメールして下さい)

   
  08.05.04
今年の米国癌学会の話題から
     

 今年の4月12-16日に、サンディエゴで開催された米国癌学会 (AACR2008)で出ていた話題から、がん免疫療法関係についてお届けしま す。

 がん組織中に、メモリーT細胞が蓄積している患者ほど長生きしていると報告されています。日本の奈良医科大からは、胃がん(ポスター#262)と食道がん(ポスター#263)で、がん組織中にCD45RO+hiのリンパ球が蓄積している症例では、D45RO+loの症例に比べ、5年生存率 54.1% vs 30.8%となったとのことです。

 フランスの大型研究所INSERMからは非小細胞性肺がんで同様な報告がされました(シンポジウム#SY03-02)。がん組織中に免疫反応の形跡があるほうが経過が良い、というこれらの結果は、「大腸がん-病理診断よりも免疫細胞集積の方が予後を占う」という有名なGalonの論文(Science 313: 1960-1964)と趣旨は同じです。

 骨髄からできる白血球数を減少させてしまう程の強力な化学療法では、患者様の免疫能力も減少させてしまい、がん組織中に残せるはずのメモリーT細胞も消えてしまうおそれがあります。

   
  08.04.26 千葉県柏市・おおたかの森病院 でも自家がんワクチン療法を開始しました
     

 つくばエクスプレス/東武野田線沿線からの患者様からの問い合わせがこれまで多数ありましたが、このほど、流山おおたかの森駅 に近いおおたかの森病院にて、自家がんワクチン療法を開始しました。ここは133床の二次救急指定病院で、毎週金曜日、がん免疫療法の専門家中の専門家が外来を担当します。

 おおたかの森病院
 院長  松倉 聡
   診療科:内科、呼吸器内科、アレルギー科、リウマチ内科、循環器科、神経内科、小児科、
   消化器外科、肛門科、肝・胆・膵外科、心療内科、脳神経外科、整形外科、眼科、泌尿器科、
   リハビリテーション科、心臓血管外科、救急科、骨軟部腫瘍・外傷外科、透析科、麻酔科
   〒277-0863 千葉県柏市豊四季113
   【つくばエクスプレス/東武野田線・流山おおたかの森駅 より徒歩7分 】
   TEL: 04-7141-1117(代)
   FAX: 04-7141-1116
   ホームページ: http://www.otakanomori-hp.com/

     
  08.04.26 提携医療機関の名称変更について
     
 京都市のルイ・パストゥール医学研究センターでは、附属診療所の名称を「百万遍クリニック」に変更しました。診療内容は従来とかわりありません。 (08.03.17)のニュースを参照願います。

 北海道釧路市・高柳眼科は、診療内容を拡大し、名称を「高柳クリニックに変更しました。 (08.01.31)のニュースを参照願います。
   
  08.04.07
名古屋市名東区 照が丘クリニック でも自家がんワクチン療法を開始しました
     

 名古屋市名東区・藤が丘駅に近い照が丘クリニックでは、このほど「自家がんワクチン療法」を開始しました。照が丘クリニック 一般外科、消化器外科の外科系の診療が主力です。
 院長の舩橋克明先生は、 名古屋市立大学分子医学研究所で自ら免疫病理学の実験を手がけ、博士号を得られた経歴をお持ちです。

 照が丘クリニック
 院長 舩橋克明
  診療科:内科 外科 小児科 循環器科 消化器科 肛門科 人間ドック
   〒 465-0042 名古屋市名東区照が丘61 
   【地下鉄東山線藤が丘駅より徒歩5分、東名・名古屋インターより車で5分
   TEL: 052-772-5131
   ホームページ: http://www.terugaoka.com/index.html

   

  08.03.25
「なくすべきは患者間格差」--がん難民についての意見記事がでています
     

  3月7日付けの朝日新聞の朝刊に、銀座並木通りクリニック院長・三好立先生の「がん難民」に関する意見記事が掲載されました。その骨子は、
---------------------
 従来、メディアで取り上げられる「がん難民」とは、がんの「標準治療」を受けられないために病院を渡り歩く患者の方々を意味していたが、標準治療は日本全国に広がっており、もはやこの定義はあてはまらなくなっている。いまや、真の「がん難民」とは、標準治療では治癒不可能な5割の患者で、それに必要なのは一律の治療ではなく、個々の事情、価値観、人生観に応じたオーダーメードの治療やケアである。
---------------------
となっています。

 詳しくは転載されていますので、ぜひご覧下さい。
  → こちらです
 すぐに表示されないときは、 → ここから入れます

 また、“がん免疫療法”について、患者様の目線にたった三好先生による非常にわかりやすい解説もご覧下さい。
  → こちらです

   
  08.03.17
京都市ルイ・パストゥール医学研究センター附属診療所でも自家がんワクチン療法を開始しました
     

  京都市の百万遍交差点のすぐ近くにある(財)ルイ・パストゥール医学研究センター附属診療所では、このほど「自家がんワクチン療法」を開始しました。

 ルイ・パストゥール医学研究センターは、かの有名なフランスのパスツールにちなんで設立された文科省管轄の財団法人で、インターフェロン研究では本邦を代表する伝統ある研究センターです。ここには附属診療所があり、「がん免疫療法」のメッカを目指して体制を強化しています。すでに、がん患者のナチュラルキラー細胞をインターフェロンで活性化し体内に戻すという「イフナンク(IFNANK)療法」を確立し実施しています。

 附属診療所では、総合病院に劣らないCT、MRIを初めとする高度の診断機器類をそろえており、人間ドックには免疫機能検査を充実した免疫ドックコースもあります。また、すばるクリニック・伊丹仁朗先生による「生きがい療法」もここで受診できます。

 (財)ルイ・パストゥール医学研究センター 附属診療所
  センター理事長 片山傳生
  診療科: 総合内科 (消化器、 循環器、 呼吸器)  放射線科
        専門外来 (漢方外来、 腎臓外来)
        特殊外来 (がん闘病相談 ・ 生きがい療法)
        自由診療: がん免疫療法
        人間ドック
   〒 606-8225 京都市左京区田中門前町103-5
   【JR京都駅から市バス17系統・206系統 (所要約35分)百万遍下車、北へ約200m、
    京阪電車 出町柳駅下車、叡電口から東へ約800m (徒歩約12分 ) 】
      TEL: 075-791-8202(外来受付窓口)
      
FAX: 075-705-0025
  E-mail: info*loui
s-pasteur.or.jp (*を@に換えてメールして下さい)
  ホームページ:http://www.louis-pasteur.or.jp/index.htm
l

   
  08.03.12
外科の立場からがんワクチンを評価
     

  外科では権威ある学術雑誌Br. J. Surgeryの2007年12月号に、「がんワクチン」に関する短い評論がスェーデンのカロリンスカ研究所から出されています(Kiessling R, Choudhury A. Cancer vaccines. Br. J. Surgery, 94, 1449-1450, 2007.)。

 まだ証明されていない点も含めて非常に大胆な見方を提示していますが、世界中で研究されている各種のがんワクチンを含めて、「どのがんワクチンも大きな残存がん組織を目に見えるほどはっきりと縮小させる効果はないものの、延命効果と生活の質(QOL)の改善効果が見られる」と評価しています。

 “延命効果と生活の質(QOL)の改善効果”については、従来型の癌の化学療法ではむしろ弱点となっています。

 カロリンスカ研究所といえば、スウェーデンのストックホルムにある医科大学で、医学系の単科教育研究機関としては世界で最大といわれており、ノーベル賞の生理学医学部門の選考委員会があることで有名です。カロリンスカ研究所の多くの教授がこの委員会のメンバーなのです。

 世界では、免疫学の研究者だけではなく、ついに外科でもがんワクチンについて前向きに検討する時代に入ったと感じられます。今後もご注目下さい。

   

  08.02.22
北海道医療新聞に自家がんワクチン療法について掲載されました
     

  本日、北海道医療新聞に、札幌の小笠原クリニック附属外来プラザで自家がんワクチン療法を開始することが報道されました。4面に大きく写真付きで紹介されています。

  小笠原クリニックについてはこのページの 08.01.25の項をご覧下さい。札幌近辺在住の患者様には便利と思います。

   
  08.02.19
大腸がんの術後補助化学療法でかかる費用と予後予測
     

  がんの手術後に行う補助的な化学療法について、一般に費用はどのくらいかかるものかは意外に気にされていないかもしれません。しかも手術が成功して完治した場合の切除後の補助療法段階では、健康保険も有効ですから安価に済むのではないかと漠然と考えられていると思います。

 このほど、大腸がんステージV症例で、治癒切除後、再発抑制を目的とした場合の治療として、「5−FU+ロイコボリン(点滴静注)」を基本としたとき、半年間の標準的総薬剤費は60万円になるとの発表が大腸癌研究会でありました。保険が効いて患者様負担はこの3割とはいえ、1年間なら36万円です。

 また、「UFT+ロイコボリン」に変更した場合は半年間で118万円(患者様負担は35.4万円、1年間なら70.8万円)、さらに「カペシタビン」(ゼローダ)に変更した場合は半年間で54万円(患者様負担は16.2万円、1年間なら32.4万円)だそうですが、カペシタビンの場合は、特徴的な副作用があり、致命的ではないものの、手足の痛みによる手仕事困難・歩行困難によりQOL低下や就労に差し支える場合があるという手足症候群が知られています。

 術後の補助的治療という限定的な目的とはいえ、化学療法も相当の費用にのぼり、頻回の通院や副作用もあわせて考えると、医療経済的にも患者様にとっては決して楽なものではないと思われます。
               *********************
  さて、上記と関連する
  xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
  大腸がん-病理診断よりも免疫細胞集積の方が予後を占う
  xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx
という話題があります。
  (論文は→ Galon J et al.: Type, density, and location of immune cells within human colorectal tumors predict clinical outcome. Science 313: 1960-1964, 2006.)

 「5−FU+ロイコボリン(点滴静注)」、「UFT+ロイコボリン」、または「カペシタビン」は、どちらかといえばおだやかな方の化学療法に属するとされています。しかし、長期間の連続使用の影響は個人差が大きく、単純ではない場合があります。患者様自身の免疫力にそのまま抗がん剤療法を続けていっても影響が出ないかどうかについては、慎重に検討する必要があると考えられます。

   
  08.01.31
北海道釧路市・高柳眼科でも自家がんワクチン療法を開始しました
     

  釧路市の高柳眼科は、通常の眼科診療の他に、超高濃度ビタミンC点滴によるがん治療を手がけてきましたが、この程、「自家がんワクチン療法」を採用しました。
  「自家がんワクチン」に関する問い合わせはE-mailにて受け付けています。

  高柳眼科
  院長 高柳芳記
  診療科:眼科、超高濃度ビタミンC点滴治療専門外来 他
     〒085-0841 北海道釧路市南大通1-3-5
    【釧路市中心部
    TEL: 0154-43-0211
  E-mail:tamura*serving.bz (*を@に換えてメールして下さい)
  ホームページ:http://www.takayanagi-kushiro.com/

   
  08.01.25
札幌・小笠原クリニック札幌病院でも自家がんワクチン療法を開始しました
       
     

 札幌市・小笠原クリニック札幌病院でも自家がんワクチン療法を開始しました。ここには、がん治療専門腫瘍外来があります。また、本院と外来プラザがありますが、どちらでも予約可能です。

  医療法人五月会 小笠原クリニック札幌病院
  理事長 小笠原篤夫
  診療科:内科・外科・循環器内科・心臓血管外科・肛門科・リハビリテーション科・
       泌尿器科・ 消化器科・麻酔科・人工透析
  E-mail:  info*ogasawara-hp.or.jp  (*を@に換えてメールして下さい)
  ホームページ:http://www.ogasawara-hp.or.jp/
  (本院)
    〒005-0850  札幌市南区石山東7-1-28
   【地下鉄南北線真駒内駅より中央バス 石山東7丁目下車、徒歩1分
   TEL: 011-591-1200  
   FAX: 011-591-1271  
  (外来プラザ)
   〒005-0012 札幌市南区真駒内上町1-1-25 グリーンプラザ真駒内公園ビル
   【地下鉄南北線真駒内駅より じょうてつバス 上町1丁目下車、徒歩3分】
   TEL: 011-582-1200
   FAX: 011-582-1215

     詳細は電話にてお問い合わせ下さい。


08.01.15
2009年3月卒業予定者向け、セルメディシン株式会社・正社員募集

  セルメディシン株式会社では、正社員の採用を行っております。

 私共がかかげている企業理念は、
******************************************************************

 セルメディシン株式会社は、生命に資する研究開発を愛し、新しい概念に基
づく技術を通じて人間生活に直接役に立てる喜びを共有する智恵ある者達に
よって設立維持される。セルメディシン株式会社は新たな腫瘍免疫療法を開発
し、世界に普及することによって、癌の恐怖から人々を解放し、もって人間の健
康と日常生活に大いなる改善をもたらすことを目的とする。


******************************************************************
というものです。

当社の現在の事業項目は、
 1)自家腫瘍ワクチンの製造・開発
    事業名「自家がんワクチン」
 2)その他、免疫療法・細胞培養法の応用技術開発

  この趣旨に賛同して一緒に働いてくださる正社員若干名を、募集します。

 2009年3月卒業予定者向け、正社員募集の募集要項は、
   → こちらをご覧下さい。

   
  08.01.15
皆のためのデータ取得優先か vs. 個々人の治療優先か:米最高裁、判断を回避
       
     

 米最高裁は1月14日、標記の点について判決を出さないという決定をしたとのことです。ということは間接的に控訴審の結果(現在のFDAのやり方:皆のためのデータ取得を優先し、承認までの長い長い道のりを待つべし)を支持したことになります。命つきるまでに待てないがん患者にとっては厳しいものとなりました。

 原記事がこちらに出ています。 → http://news.yahoo.com/s/ap/scotus_experimental_drugs

(参考文献:B. L. ベンダリー、「治験薬と患者の権利」、日経サイエンス2008年2月号、pp. 60-68)


  08.01.14
がん治療法:昨年の主要な進歩
       
     

 ASCO(米国臨床腫瘍学会)はがん専門医が集う世界最大の学会で、昨年シカゴで開催されたときには、約3万人が参加したそうです。

 このたび、会員向けにASCOから発行された“Clinical Cancer Advances 2007”に、がん治療分野であった2007年の主要な進歩の要約 が発表されました(J Clin Oncol 26(2),別冊, 2008.)。以下をご覧下さい。

<再発予防とスクリーニング>
 
 ●乳がんのスクリーニングのためのMRI(核磁気共鳴画像)検査

 昨年、米国がん協会(American Cancer Society)から初めてMRI検査のためのガイドラインが発行された。20%以上の乳がん発生リスクをかかえるハイリスクグループの検診に有用である。片方の乳房にがんがある場合、マンモグラフィーで見逃された他方の乳房のがん発見に役立つ。また、非浸潤性で前がん状態の検出が可能である。

 しかし、一般人の乳がん検診向けには、MRI検査はコスト高、標準化が未完、擬陽性が多いことから、未だ推奨されておらず、現在はマンモグラフィーがベストという状況にある。

 ●ヒトパピローマウイルス感染と頭・頸部がんとのリンク

 ヒトパピローマウイルス(HPV)は子宮頸部癌で検出されるが、頭・頸部癌でも癌に関与しているという報告が2つあり、HPVワクチンが発生予防に役立ちそうである。

 1つは喫煙と飲酒に関係なく、口腔癌の72%に、子宮頸癌に関与するHPVが発見されたというもの。もう1つはHPV(+)の患者はHPV(-)の患者よりも予後が良かったというもので、ウイルスを持つ患者は、癌の進行と死亡のリスクが低くなっていると推定される。

 すなわち、HPV感染により発ガンしている可能性があるが、同時にHPVに対する免疫反応が予後に関係している可能性が考えられる。

 ●ホルモン置換療法の減少による乳がん発生率の減少

 閉経後にエストロジェンとプロゲステロンを投与するホルモン置換療法は乳がん発生リスクを高めるが、2002年以降にホルモン置換療法が減少するにつれ、乳がん発生率も有意に下がっている。

 ●予防的放射線照射による小細胞肺癌患者生存率の改善

 小細胞肺癌は脳転移しやすいが、予防的な頭部へのRTで脳転移リスクを2/3に減少させ、生存期間を延ばすことができた。

 
<難治性がんの治療>

 ●新規分子標的薬(Sorafenib)が肝がんに延命効果

 大規模臨床試験で、肝細胞がんでは、ソラフェニブ(Nexavar)により44%の患者が延命した。現在、ソラフェニブは米国ではすでに認可されている。

 ●アバスチンが進行性腎がんに改善効果

 初期治療で、インターフェロン-α2aに加え、ベバシズマブ(bevacizumab、アバスチン)を加えると腎癌の無増悪生存率が改善され、約2倍になった(5.4ヶ月から10.2ヶ月になった)。ベバシズマブは、米国では転移性直腸結腸癌、非小細胞肺癌の治療において認可されている。

 歴史的には腎細胞癌は難治性で、これまでの方法ではわずかな治療効果しかなかったが、ここ2年で、3つの標的治療薬が登場、延命・無増悪生存期間を改善し、FDAの認可を受けている。ソラフェニブ、スニチニブ(Sutebt)、テムシロリムス(Torisel)である。

 将来的なトライアルとして、ベバシズマブとこれらの薬との併用や、新しい治療法との組み合わせが期待される。


  08.01.14
皆のためのデータ取得優先か vs. 個々人の治療優先か
     
     

 治療困難な疾病の場合、新しい薬(少なくともその候補)があれば、誰しも試してみたいと考えると思います。しかもその疾病がガンとなれば、患者側の持ち時間が少ないだけに、待てない患者のための未承認薬の取り扱いは微妙な問題をはらみます。

 米国では「医師が推奨する実験的薬剤を使えば命が助かる可能性があったにもかかわらず、政府の規制によってその薬を入手できなかった。このことは憲法で保障されている生存権を侵害するものだ」と主張する患者側が、FDAを相手に訴訟を起こしています(B. L. ベンダリー、「治験薬と患者の権利」、日経サイエンス2008年2月号、pp. 60-68.)。

 この記事では、「皆のためのデータ取得」を優先すべきなのか(つまり、承認までの長い長い道のりを待てというのか)、それとも「個々人の治療」を優先すべきなのか(待ちきれない患者のために治験完了前の使用を容認すべきなのか)の点について、よく争点が整理されています。

 これに対する米国最高裁の判断がこれから出されると思いますが、医学・医療分野でこれまでで最も重要な判決の一つとなるかもしれないと考えられています。


08.01.01
明けましておめでとうございます

 明けましておめでとうございます。
 旧年中は皆様にはたいへんお世話になり、誠に有難うございました。

 昨年10月、弊社はつくば市の研究所街の中心地、つくば研究支援センター内に移転しました。ここは所内に約80社の先端技術開発企業群が入居している一方、向かいが産業技術総合研究所、 左隣に宇宙航空研究開発機構( JAXA )があり、つくば市独特の5kmに及ぶ遊歩道・つくば公園通りに面し、筋向いには緑豊かな洞峰公園と広大な高層気象台、さらにその向かいには国立環境研究所があります。

 弊社で臨床開発を手がけております「がん免疫療法」は、ほとんど毎日、全世界から大量の学術発表と一般向けニュースが送られてくるという、激烈な競争にさらされている分野ですが、一目まわりを見回せば、熱い頭をすっきりと冷せる静かな環境が整っており、まさに研究開発に没頭するには絶好の立地です。

 社員一同、従来に劣らず、誠心誠意がん患者様のために努力を積み重ねていく所存ですので、本年もどうかよろしくお願い申し上げます。

                          セルメディシン株式会社
                          代表取締役社長
                                    大野 忠夫