ニュースリリース
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07.12.19 世界のがん死者数-2007年推定値-毎日、世界で2万人
       
     

  ロイター通信から、2007年の世界のがん死者数の推定値が報道されています。

→ 原文はこちらです
 
  それによれば、がん死者の総数は760万人となっています。このうち タバコが大きな原因となっている肺がんでは、男性が975,000人、女性が76,000人、また、465,000人の女性が乳がんで死亡すると推定されています。

 これらの推定値はWHOの一部門のInternational Agency for Research on Cancerの調査に基づくもので、このうち15%は感染症が原因とされており、胃がんではヘイリコバクター・ピロリ菌、子宮頸部がんではヒトパピローマウイルス、肝がんでは肝炎ウイルスによる問題が大きいことがわかっています。

 毎日、世界で2万人ものがん死者がでていることになりますが、人間 が増えれば増えるほど長生きすればするほどがんとの戦いは宿命的なも のとなりそうです。

   
07.11.29 乳がん:乳房温存手術後の真の再発率
       
     

  第45回日本癌治療学会総会が10月に京都で開催されましたが、そのう ちの乳がんに関する記事が日経メディカルの“癌Experts”というセク ションに掲載されています。

→ http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/jsco2007/200710/504539.html

 ここには埼玉県立がんセンターで乳房温存手術を受けた患者2234人を 対象に解析された発表が引用されており、
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  観察期間中央値31.6カ月の間に65人に再発がみられ、そのうち残存癌細胞によると考えられる再発は58人、二次癌が発生したと考えられる患者は7人であった。
  この両者で5年生存率を解析したところ、真の再発と考えられる患者の5年生存率は76%であり、二次癌が発生したと考えられる場合では5年生存率は100%となっていた。二次癌が発生したと考えられるグループでは遠隔転移が一例もみられなかったのに対して、真の再発が生じたグループでは遠隔転移が一部でみられたという。
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と記載されております。

 乳房温存手術後の真の再発が2.6%もある場合、再発予防のための術後補助療法は必要と思われます。

 この記事では、発表者の吉田氏による術後「断端陽性の場合は追加切除を行い、放射線照射を行うべき」と述べていますが、断端陽性でない場合(手術が完全に成功している場合)はできるだけ副作用の少ない方法が望ましいのはいうまでもありません。

 初回術後、あるいは再発後の術後には、摘出組織を抗原として原料に使えるため、重篤な副作用が認められていない「自家がんワクチン」を適用することは選択肢の一つとなると思われます。

   
07.10.23 福岡県遠賀町・ 浅木病院でも自家がんワクチン療法を開始しました
       
       福岡県遠賀町・浅木病院でも自家がんワクチン療法を開始しました。ここは、専門医のために日本神経学会教育施設・日本リハビリテーション医学会研修病院に指定されている中堅病院です。また、東京・キャンサーフリートピア/銀座並木通りクリニック院長・三好立先生のご実家の病院でもあります。

 銀座並木通りクリニックの三好先生がここに帰省されたときも、診察されます。
 その診察日は毎月・第3土曜日です。それ以外の日の診察につきましては、直接、浅木病院にお問い合わせ下さい。

  医療法人羅寿久会 浅木病院
  院長 三好 正堂
     〒811-4312 福岡県遠賀郡遠賀町浅木2丁目30-1
     TEL:093-293-7211
     FAX:093-293-1345
  診療科:神経内科,リハビリテーション科,パーキンソン病科、循環器科,糖尿病内科,消化器内科       呼吸器内科,血液内科,消化器外科,呼吸器外科
  交通: JR: JR鹿児島線 遠賀川駅から3.0Kmの所
       バス:遠賀川バス停68番に乗車、宮前で下車、徒歩1分
       タクシー :小倉駅よりタクシーで50分
       福岡空港よりタクシーで50分
  ホームページ:http://www.asagi-hospital.or.jp/access/index.html

     詳細は電話にてお問い合わせ下さい。

   
07.10.15 弊社の移転に伴う臨時休業について
       
     

  弊社は10月17日(水)に、同じつくば市内にて移転します。移転先は、
    〒305-0047 つくば市千現2-1-6-C-B-1
    セルメディシン株式会社
    → 10月17日より、新Tel:029-828-5591, 新FAX: 029-828-5592
    E-mailは不変です: tkb-lab@cell-medicine.com
  です。

 引越しに伴い、この間の新規受注は、10月15日(月)より18日(木)までの間
は休ませていただき、19日(金)より、通常どおり受付いたします。

 今後ともどうかよろしくお願い申し上げます。

   
07.10.10 週刊ダイヤモンド10月13日版に自家がんワクチンの記事掲載
       
        週刊ダイヤモンド誌はビジネス向けに毎週発行されいますが、この程、「生命・財産・健康・家族を守る凄い技術」の特集を組んでいます。その中で、がん免疫療法として当社の“自家がんワクチン”が紹介されました。10月13日版では、世界的大企業メルク社の子宮頚ガンワクチンと同列の扱いになっています。(→ 週刊ダイヤモンド 2007/10/13, p.38)
   
07.09.07 2009年3月卒業予定者向け、セルメディシン株式会社・正社員募集
  07.09.03. 【急募】セルメディシン株式会社・中途採用正社員
       
     

  理化学研究所発の理研ベンチャー・セルメディシン株式会社では、社業発展中につき、正社員の中途採用を行います。

  私共がかかげている企業理念は、
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 セルメディシン株式会社は、生命に資する研究開発を愛し、新しい概念に基
づく技術を通じて人間生活に直接役に立てる喜びを共有する智恵ある者達に
よって設立維持される。セルメディシン株式会社は新たな腫瘍免疫療法を開発
し、世界に普及することによって、癌の恐怖から人々を解放し、もって人間の健
康と日常生活に大いなる改善をもたらすことを目的とする。


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というものです。

当社の現在の事業項目は、
 1)自家腫瘍ワクチンの製造・開発
    事業名「自家がんワクチン」
 2)その他、免疫療法・細胞培養法の応用技術開発

  この趣旨に賛同して一緒に働いてくださる正社員若干名を、募集します。

 【急募】中途採用正社員の募集要項は → こちらをご覧下さい。
 2009年3月卒業予定者向け、正社員募集の募集要項は(修士卒向け、学卒向けの2種類があります)
   → こちらをご覧下さい。

 
  07.07.21 高知県香南市・山北診療所でも自家がんワクチン療法を開始しました
       
     

 山北診療所では、がん治療のために、自律神経刺激や温熱による一般的な免疫力強化法に加え、直接的に体内のがん特異的細胞傷害性T細胞(キラーリンパ球)を活性化する自家がんワクチン療法を採用、このほど診療を開始しました。

  山北診療所
    (内科・リハビリテーション科)
   院長 伊藤 泰雄
   〒781-5453  高知県香南市香我美町山北1304-1
     TEL 0887-54-2220
     FAX 0887-54-2269
     E-mail : yamakcl@mail.netwave.or.jp
     ホームページ: http://www.netwave.or.jp/~yamakcl/
     アクセス:【高知市中心部より車で40分、高知龍馬空港よりタクシー20分、
            土佐くろしお鉄道のいち駅よりタクシー10分】

   
07.07.14 癌病態治療研究会で、優秀演題賞を受賞しました
       
     

 第16回日本癌病態治療研究会(平成19年6月27-28日、 東京)において、自家がんワクチンに関する京都府立医大からの発表が、優秀演題賞を受賞 しました。

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自家がんワクチンの基礎的検討と肝癌に対する自家がんワクチンの再発抑制効果

岡山哲也1)、古倉聡2)、足立聡子1)、服部武司1)、高木智久2)、半田修2)、内藤裕二3)、吉田憲正4)、吉川敏一1)、松浦友子5)、仲根一樹5)、武田厚子5)、武田隆久5)、内村英次6)、大野忠夫6)

1)京都府立医科大学大学院・生体機能制御学・2)生体安全医学・3)生体分析医学・4)消化器病態制御学、5)たけだ免疫遺伝子クリニック、6)セルメディシン株式会社
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 これは、京都府立医大におけるマウス実験と、たけだ免疫遺伝子クリニックにおける肝がん症例の報告をまとめ、一演題として発表されたものです。実験では、「マウス大腸癌にて自家がんワクチンを作成した。肺転移モデルではワクチン接種群において有意な肺転移の抑制効果を認め、皮下腫瘍モデルでは、ワクチン接種群において腫瘍の発育速度の抑制効果が見られた。」と報告しています。

 肝がんの臨床症例のデータは、途中経過までですが、こちらをご覧願います。このぺージ中段の「症例0175」の図です。
   → http://www.aftvac.com/Liver-efficacy.htm

 
  07.07.03 ネットテレビe-BC.tvで「癌ワクチン開発で再発防止」(後編)の配信が開始されました
       
     

 7月3日より、「e-BC.tv」というインターネット上のテレビ放送局から、

『ch.2,サクセスビズ、vol.19,
   癌ワクチン開発で再発予防〜セルメディシン株式会社 』 (後編

の配信が開始されました。どなたでもで、無料で視聴することができます。オンデマンドですから、いつでも視聴可能です。
  → http://www.e-bc.tv/

 にアクセスし、右側に並ぶボタンのうち「サクセスBIZ (2 Ch)」をクリック、出てきたメニュー一覧から「癌ワクチン開発で再発防止」をクリックすれば自動的に表示されます(メニュー一覧で見つからない場合は、メニュー一覧の下のページ表示をクリックして探し出して下さい)。後編では、
  ・自家がんワクチンの効果--脳腫瘍では、
  ・実際の診療現場では
     --銀座並木通りクリニック・三好立先生のコメント
  ・実際の治療はどのように行われるのか、

等々の解説が動画でご覧いただけます。

 
  07.06.28 ネットテレビe-BC.tvで「癌ワクチン開発で再発防止」(前編)の配信が開始されました
       
     

 6月26日より、「e-BC.tv」というインターネット上のテレビ放送局から、
『ch.2,サクセスビズ、vol.19,
   癌ワクチン開発で再発予防〜セルメディシン株式会社 』 (前編)

の配信が開始されました。どなたでもオンデマンドで、無料で視聴することができます。       → http://www.e-bc.tv/
にアクセスし、右側に並ぶボタンのうち「サクセスBIZ (2 Ch)」をクリック、出てきたメニュー一覧から「癌ワクチン開発で再発防止」をクリックすれば自動的に表示されます。

 ・セルメディシン株式会社とはどんな会社か、
  ・なぜ「自家がんワクチン」を開発したのか、
  ・どんな作業が行われているのか、

等々の解説が動画でご覧いただけます。なお後編は7月 3日(火)から配信予定です。

 配信開始後は、チャンネル2のリストの中に残されておりますので、いつでも視聴可能です。各編とも10分前後ですので、ご欄いただければ幸いです。

 
  07.06.28 埼玉県行田市・ライフクリニックでも自家がんワクチン療法を開始しました
       
     

 ライフクリニックは、統合医療の実践を目指し、地域では伝統ある「川島胃腸科」に隣接して2006年に開業されました。
  「末期がんの人の不安を共有し痛みを減らすことに力を注ぐこと、切除はしたものの将来再発の不安を背負う人とその重荷を共有すること、そして患者さんに寄り添いとことん患者さんとともに歩んでゆくこと」を課題としています。このほど自家がんワクチン療法を開始しました。

  統合医療 ライフ・クリニック
   院長 川島 亨
   〒361-0032 埼玉県行田市佐間1-18-39
     TEL 048-553-0264
     FAX 048-553-0272
     E-mail : info@life-clinic.jp
     ホームページ: http://www.life-clinic.jp/index.html
     アクセス:【JR行田駅よりタクシー7分】

 
  07.06.28 アバスチンの薬価
       
     

 結腸・直腸がん治療薬「アバスチン(一般名:ベバシズマブ)」の薬価が5月30日に発表されました。アバスチンは血管増殖因子VEGFに対する抗体医薬で血管新生阻害作用を有します。
  → http://www.chugai-pharm.co.jp/html/press/2007/070608jAvastin.html;jsessionid=OXLN4AX33ZB3YCSSUIHCFEQ

 今回でた薬価は、100mgで50,291円、400mgで191,299円というものですが、1回につき5〜10mg/kgを使用します。月2回点滴するとしても、月額約30〜60万円かかります。しかも他の抗がん剤との併用の場合に限られていますから、3割負担となる健康保険が効いてもなお、年間にすればおよそ120〜240万円はかかるという高額医療となります。

 ちなみにセルメディシン(株)の「自家がんワクチン療法」は、原則として1コース(3回ワクチン接種、前後のDTH反応テストを加えても5回の接種で、6週間+4日)で終了しますが、健康保険が効かない自由診療にも関わらず140〜150万円にとどまります。

 
  07.06.28 アメリカ臨床腫瘍学会(ASCO2007)の潮流
       
     

 今年のASCO(第43回米国臨床腫瘍学会)は、 6月1日〜5日にシカゴにある世界一のコンベンションセンター・マコーミックプレースで開催されました。世界各地から約3万人が参加したそうです。メインコンコースは人があふれ、銀座通りなみの混雑ぶりでした。

 がん治療では抗体治療を含めて、分子標的薬を従来の抗がん剤治療のスキームにどのように組み入れるかといった試験が盛んに行われ、腎癌で承認されているソラフェニブやスニチニブでは、投与順を全ての組合せでトライするという複雑な試験までが組まれていました。

 ソラフェニブやスニチニブは細胞内部のシグナル伝達系を標的とするため、メラノーマにも適用されています。ただし、ソラフェニブは最も重要な抗原提示細胞である樹状細胞(DC)の機能も阻害します。分子標的薬とはいいながらも、免疫療法との併用には必ずしも適しません。

 がん免疫療法としてはDCワクチン、他人のメラノーマ細胞を利用したアロワクチン、ペプチドワクチンなどが発表されていました。ただ、免疫療法の効果はまだまだ十分なものではなく、3日目の教育講演(がんワクチン)では、ローゼンバークの論文を引用して、各種のワクチンを全体としてみると、まだまだ奏効率の低さが目立ち、キラー細胞活性が上がっても、治療効果と一致しないことを指摘していました。しかし、ワクチンの種類によっては強いT細胞反応と明瞭なCR(完全寛解)症例も出ていることが紹介されていました。

 がん免疫療法では世界的なトピックスとなっている免疫抑制の話題については、まだ少なかったのですが、抗CTLA4抗体の使用経験が発表がされていました。この抗体は、リンパ球(T細胞)の表面で細胞増殖を抑えるシグナルを阻害します。そのためT細胞が増殖しやすくなります。

 転移性メラノーマに抗CTLA4抗体を適用した臨床試験では、30〜40%の症例で問題となるレベルの強い副作用(主に下痢や大腸炎だが症状を軽減することは可能)が起こるものの、生存期間中央値は、対照群では7ヶ月であるのに対し、10mg/kg投与群が10.3ヶ月、15mg/kg投与群が11.0ヶ月と改善されていました。

 Anti-CTLA4抗体は免疫療法のアジュバント薬として期待されますが、リンパ球の活性化のみならず制御性T細胞(Treg)の増幅をももたらすという報告もあったりと、使用方法を工夫しなくてはならないと思われるものです。

 ASCO全体からは、抗体医薬を通じてがん免疫療法への関心が世界的に高まっていると感じられる一方で、がん免疫療法による明確な治療効果をさらに示していく必要があること、またそれらの作用機序の詳細な解明と提示が必要と思われます。

 またその中では、「自家がんワクチン療法」におけるように、患者自身のがん組織中のがん抗原を全て使うといった考え方は、技術的には決して間違っていないと思われます。特にがん抗原ペプチドワクチンを開発しているグループでは、単一抗原ペプチドワクチンを既にあきらめ、10種類ものペプチド抗原を混合してワクチンとする臨床試験も進行中で
した。体内のがん抗原はできるだけ多数を有効に使おうというトレンドが明らかです。

 
  07.06.13 ASCO2007で発表の「自家がんワクチンの効果」--日経メディカル社の速報(オンライン版)に掲載
       
     

 ASCO2007(第43回米国臨床腫瘍学会)が 6月1日〜5日にChicago, USAで開催されましたが、そこで発表した「脳腫瘍に対する自家がんワクチンの効果」について、日経メディカル社の速報(オンライン版)に、

  「神経膠芽腫で自己ワクチンの有用性を確認」

として掲載されました。
  こちらをご覧いただければ幸いです ↓
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/asco2007/200706/503436.html

  ポスター発表は好評で、ホルマリン固定がん組織が抗原として使えるという点に、ポスターを見た参加者(がん治療においては世界の最先端にいる医師群です)は一様に驚いていました。彼らでさえも、生きているがん細胞か生のがん組織か単離したがん抗原分子でなければ、がん抗原としては使えない、という思い込みが強かったようです。

 論文別刷閲覧の申し込みが多数あり、さらには今いる患者を何とかできないかという医師からの相談までありました。

 
  07.05.25 自家がんワクチン脳腫瘍のうち最悪性の多型膠芽腫に対する鮮明な効果
       
     

 このほど、「脳腫瘍に対する自家がんワクチンの効果」に関する論文が、日本癌学会の公式学術誌Cancer Scienceのオンライン版に掲載されました

 過去 10年以上にわたって新規治療法が登場していないという、脳腫瘍のうちの多型膠芽腫( Glioblastoma multiforme, GBM ) に対し、自家がんワクチン鮮明な効果があることをヒト臨床において見出しております。

 GBM は、ガンの中でも最悪中の最悪 といわれ、 本年 5月1日には、 ついに北米脳腫瘍連合 などの患者団体が、米国議会に対し、研究推進のための資金提供と患者支援を要望しているほどです。
  →  http://cancernavi.nikkeibp.co.jp/news/post_422.html

 自家がんワクチンは、昨年7月に日本で承認された脳腫瘍向けの新薬「テモダール」(一般名 テモゾロマイド)よりも、臨床パイロット研究段階ながら、既に大幅に優れた効果を表しております。

 現在、 GBMの標準治療としては、初発患者に対し「手術+放射線治療+テモダール投与」が行われておりますが、これでも全生存期間中央値(MST)が 14.6 ヶ月で、「手術+放射線治療」の場合の 12.1 ヶ月に比べ、MSTがわずかに 2.5ヶ月増加するにとどまっております。

 しかし、「手術+放射線治療+自家がんワクチン投与」にしますと、再発患者を含むGBM症例群でも全生存期間中央値(MST)24ヶ月と大幅に伸びております

 テモダールでは 問題となる副作用が多数認めらるのに対し(テモダール添付能書)、自家がんワクチンではこれまでに500例を越える各種がん症例に接種してきましたが、問題となる副作用は認められておりません

 この結果を勘案すれば、再発はほとんど必発といわれるGBM初発例には、初期治療を
「手術+放射線+自家がんワクチン」とし、「テモダール投与」はこの後運悪く再発した場合に開始する、という治療方法
が可能ではないかと思われます。

 Cancer Scienceのオンライン版はこちらです。
  → http://www.blackwell-synergy.com/toc/cas/0/0

  ( doi: 10.1111/j.1349-7006.2007.00518.x )
A clinical trial of autologous formalin-fixed tumor vaccine for glioblastoma multiforme patients.
Ishikawa, Eiichi; Tsuboi, Koji; Yamamoto, Tetsuya; Muroi, Ai; Enomoto, Takao; Takano, Shingo; Matsumura, Akira; Ohno, Tadao

 
  07.05.23 全く治療しない場合の末期乳がんの生存期間
     

     

 わが国でも乳がんの発生頻度は高く、がん分野でも大きな割合を占めています。その治療法もどんどん発達しており、現在では全く治療しない“無治療”患者となることは考えられません。

 しかし、再発・転移している症例に対しても、副作用を省みず積極的に強い化学療法を適用することの是非は議論のあるところです。

 この観点から情報発信を続けているブログ、
  → http://umezawa.blog44.fc2.com/
で、「均一治療」の項(2007/05/14)で紹介されていますが、UASオンコロジーセンター・植松稔先生が執筆された読売新聞のコラムに、
  → http://www.uas-oc.com/column061221.html
乳がんのしこりがすでに皮膚を食い破っている例が7割もいる末期がん患者群で、治療法が全くなかった19世紀の250例の生存率カーブが掲載されています。

 驚いたことに、このような末期症例群でも、“無治療”で生存期間中央値(MST)は約3年もあるのです。

 もちろん現代では、最末期でも5年生存率が48%もあるのですから、化学療法に意味がないわけではありませんが、それにしても“無治療”でさえMSTが3年もあるというのは、乳がんは最末期であっても比較的ゆっくり進行することを表しています。

 ここに、「末期でも、強い化学療法に入る前に、自家がんワクチン療法を試みる時間的余裕は十分ある」、と考えられます。

 当社のホームページに、これまでの乳がん症例報告を掲載しております。中には緩和ケア病棟(ホスピス)からさえ退院してきた症例もあります。
 こちらです  → http://www.aftvac.com/Mammary-efficacy.htm

 どうか、これらのホームページのデータを考え合わせて、治療計画を医師と相談されるにあたり、副作用が問題にならない自家がんワクチン療法の、“強い副作用のある化学療法開始前の中間挿入”をご検討下さい。通常のホルモン療法や抗体療法とは同時併用も可能ですから。

 
  07.05.23 アメリカ癌学会のトレンド
       
     

 今年4月14日より18日まで、アメリカ癌学会(AACR 2007)がロサンゼルスで開催されました。筆者は主にがん免疫関係の演題を聴講しましたが、 以下はその全体のトレンド報告です。

 がん組織における免疫反応の抑制作用のメカニズム解析が急速に進んでおり、免疫抑制をする細胞の活動を、逆にいかに抑制するかがの話題の中 心となっていました。

 その出発点となるのは、がん局所に免疫反応を抑制する細胞の集積が見られ、それががん免疫反応の邪魔になっているのが、もはや疑いのない事 実として認識されてきたためです。

 例えば、卵巣がん症例の腹水中のT細胞を増殖培養すると、確かに、その中の抑制性T細胞(Treg)の割合が増えていることが統計学的有意差を もって明瞭に指摘されていました。すなわち、うかつに「培養リンパ球を用いた免疫細胞療法をおこなうと、かえって良くない結果をもたらす」可能性が高いことを示唆しています。

 また、がん局所での免疫抑制反応が単にTregによるものだけではなく、一つの細胞が複数のシグナルを他の細胞に出しており、その中にはキラーリンパ球(CTL)を刺激する方向と抑制する方向の2種類が同時にあり、それらのバランスが非常に複雑な系で制御されている話題がいくつも出ていました。

 がんの局所ではキラーリンパ球群、抑制系リンパ球群、免疫反応促進系 /抑制系の単球系細胞群が入り乱れ、全体としてオーケストラを奏でるように、がん免疫反応が起こっているようです。

 また、がんワクチン関係の演題がポスター発表でもシンポジウムでも急に増えています。特に昨年に比べて臨床で有効だという報告が多く、マウス実験レベルの報告は相対的に減少していました。すでに様々なタイプのがんワクチンがPhase I/IIの臨床試験に入っています。

 ペプチドワクチンでは、1種類のペプチドをテストする時代はもはや過ぎ、4種類を混合して適用しておりました。来年からはさらに進んだPhase II/IIIの臨床試験の発表が増えるだろうと思われます。

 さらに、ワクチンを抗がん剤・放射線などの治療法と同時併用する研究も複数あり、ほとんどが大型残存がん治療ではなく、術後再発抑制、転移抑制を狙っていました。臨床の経験を積み、免疫療法にも限界があることに皆が気がついた証拠だろうと思います。

 典型的なのは、がん免疫療法のシンポジウムの座長が、「がんの殺し屋細胞を増やせ、それができなければがん細胞を減らせ」と言っていたことに現れています。がん細胞を減らすには、たとえ完全にがん細胞を殺しつくせなくても、手術・放射線・抗がん剤がまだまだ効果的で、これらといかにうまく組み合わせて治療していくかが、今後の大きな課題として浮上してきたのです。

 

07.04.18

「脳腫瘍に対する自家がんワクチンの効果」について、日本癌学会の公式学術誌Cancer Scienceに論文が掲載されることになりました
 

 標記のように、日本癌学会の公式学術誌に脳腫瘍の中でも最も悪性度が高く、最難治性とされる多型膠芽腫(グレードIV)に対する自家がんワクチンの効果に関する論文が掲載されることになりました。

 これで自家がんワクチン日本癌学会で認められたことになります。
 Cancer Scienceは、日本から出ている医学系国際誌としては最も高い インパクトファクターを持つ権威ある学術誌です。これをもとに6月にシカゴで行われるASCO(米国臨床腫瘍学会でも発表いたします

A clinical trial of autologous formalin-fixed tumor vaccine for glioblastoma multiforme patients.
Ishikawa, Eiichi; Tsuboi, Koji; Yamamoto, Tetsuya; Muroi, Ai; Enomoto, Takao; Takano, Shingo; Matsumura, Akira; Ohno, Tadao

 この論文は、まもなくオンラインで公開される見込みです。詳しい内容とその解説はこのホームページにも掲載する予定です。


07.04.11 和歌山市・石本胃腸肛門病院でも自家がんワクチン療法を開始しました
 
 

 石本胃腸肛門病院は、消化器ガンの早期発見・早期治療を信条とし、診断から治療・長期のケアまで一貫した専門医療を行っているユニークな病院です。地域活動では大腸ガン無料検診も行っています。このほど自家がんワクチン療法を開始しました。

  石本胃腸肛門病院
  院長・石本邦夫
  〒640-8329 和歌山県和歌山市田中町3丁目1番地
    TEL:073-422-6524(代)
    E-mail: isikuhid@gaia.eonet.ne.jp
    ホームページ: http://www.eonet.ne.jp/~ishimoto-gi-hp/index.htm
  アクセス:【JR和歌山駅より徒歩6分】


07.04.06 東京・大塚北口診療所では、「銀座並木通りクリニック」に担当医が移籍したため、自家がんワクチン療法を終了しました
 
 

 東京・大塚北口診療所では、これまで東京女子医大脳神経外科・丸山隆志先生が「自家がんワクチン療法」を担当しておられました。このほど、「銀座並木通りクリニック」開業にともない、そちらに丸山先生が移籍されましたので、大塚北口診療所では「自家がんワクチン療法」を終了いたしました。

  なお、「銀座並木通りクリニック」は、【東京メトロ銀座駅(丸ノ内線・銀座線・日比谷線)C8出口直結の第1弥生ビル 7F】ですので、新たな受診先としては交通至便と思います(下の07.03.22を参照)。


07.04.02 北海道函館市・函館泌尿器科でも自家がんワクチン療法を開始しました
 
 

これまで北海道の患者様にはご不便をおかけしておりましたが、この程、函館市に弊社提携医療機関が誕生しました。院長の敦川(つるかわ)浩之先生は、送迎バス・入院設備を備え、意欲的に末期癌(前立腺癌など)に対する治療にも取り組まれております。

函館泌尿器科
 院長・敦川浩之
 〒041-0801 北海道函館市桔梗町418-142
 TEL: 0138-47-7711
 FAX: 0138-47-7701  がん治療は予約制です
 ホームページ:http://www.medicalpage.net/medic/hakodate-hinyoki/index.html
アクセス:【JR函館本線・ 桔梗 駅よりタクシー5分、送迎バスあり】

 

07.03.22 東京四谷・キャンサーフリートピアが銀座に移転、「銀座並木通りクリニック」を併設しました
 
 

東京四谷にありました癌の専門相談室・キャンサーフリートピアが銀座に移転、同時に「銀座並木通りクリニック」を併設し、4月2日(月)より営業開始します。

 これまでは癌の専門的なセカンドオピニオンを提供してきましたが、今後はさらに、銀座で(月〜金)に相談を受けられるようになり、さらに、自由診療による「自家がんワクチン療法」を、隣接する銀座並木通りクリニックで受診できるようになります。

 また、ここでは大塚北口診療所にて自家がんワクチン療法を担当しておられました東京女子医大・丸山隆志先生、週1回(木)午後、外来を担当されます。

 また、「低用量化学療法(休眠療法)」も受診できます。

キャンサーフリートピア
 主宰・三好 立
 〒104-0061 東京都中央区銀座4-2-2 第1弥生ビル 7F
 TEL: 03-3562-7775
 FAX: 03-3562-7774
 E-mail : cftopia@cftopia.com

銀座並木通りクリニック
 院長・三好 立
 〒104-0061 東京都中央区銀座4-2-2 第1弥生ビル 7F
 TEL: 03-3562-7773
 FAX: 03-3562-7774

診療時間:(月)〜(金)9:30〜18:00 完全予約制

共通ホームページ:http://www.cftopia.com/
アクセス:【東京メトロ銀座駅(丸ノ内線・銀座線・日比谷線)C8出口直結
JR有楽町駅銀座口より徒歩4分】

 

07.03.21 茨城県水戸市・金子医院でも自家がんワクチン療法を開始しました
 
 

金子医院は、水戸市の百合ヶ丘という新たに開発された住宅団地の入口にあり、隣が歯科医院、その隣が小児科医院という一角にあります。
院長の金子健太郎先生は、抗体作成の研究経験がある方です。得意とされている専門科目は肝臓・胆嚢・膵臓です。

金子医院
 院長・金子健太郎
 〒311-1134 茨城県水戸市百合が丘町8-5
 TEL:029-304-0288
 FAX:029-304-0308
 メール:kanekoiin@cyber.ocn.ne.jp
 ホームページ:(ただいま作成中です)

アクセス: 【JR水戸駅よりタクシー10分

 

07.03.21 乳がんの抗体医薬ハーセプチンはなぜ効かなくなるのかという理由の一端が解明されました
 
 

乳がんの抗体医薬ハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)は一般に半年ほど連用すると効かなくなってしまうことが知られており、この理由は明らかではありませんでした。

 ハーセプチンの標的分子は、細胞成長因子EGFのレセプターとなっている分子(HER2/neu)で、チロシンキナーゼ活性をもっています。EGFの結合により活性化されるとその細胞増殖シグナルを、細胞内にある別のHERファミリー分子であるHER3を介して伝達していきます。

 ところが、HER3分子には細胞内でフィードバック機構が働いており、活性化したHER2からのシグナル伝達が少なくなると、HER3分子が増えて不足分を補うことが判明しました(→ Nature. 2007 Jan 25;445(7126):437-41. Epub 2007 Jan 7.)。これが、ハーセプチンでHER2の活性が阻害されても、がん細胞自体の増殖が阻害されなくなってしまう原因の一つと考えられます。

 おそらく、他の関連分子群も含めて、増殖シグナルを全部一斉にシャットダウンしてしまうような強力な分子標的薬群がそろうまでは、細胞内増殖シグナルに関与する分子一種づつのモグラタタキが続きそうに思われます。


07.03.12 脳腫瘍に対する自家がんワクチン療法の効果」について、ASCO(米国臨床腫瘍学会)で発表します
 
 

ASCO(米国臨床腫瘍学会)は、全世界から29,000人ものがん治療専門医が参加するという、がんの臨床開発分野では世界最大の激戦地として知られる学会です。ここでの発表内容はホットな最新治療法としてマスコミにも流布され、ときどき日本の新聞でも取り上げられています。発表されるがん治療に関する最新の研究成果は、その内容によって世界の標準的がん治療法が左右されるほど、影響力が非常に大きいのです。

 そのため、この学会には発表演題の申し込みも非常に多く、事前に厳しい内容審査が課され、毎年申し込み数の半分以下しか発表が許可されません。審査をパスし自らの研究内容を発表できるということは、臨床医にとって prestigious であるとされています。

 このたび、「脳腫瘍に対する自家がんワクチン療法の効果」について、ASCO (43rd ASCO Annual Meeting, June 1-5, 2007, シカゴ)での発表申し込みが審査をパス、6月4日に発表できることになりました。自家がんワクチンの実力に注目が集まるものと思います。ご期待下さい。

  K. Tsuboi, E. Ishikawa, T. Yamamoto, S. Takano, A. Matsumura, T. Ohno;  A clinical trial of autologous formalin-fixed tumor vaccine (AFTV) for patients with glioblastoma multiforme. ASCO2007 (June 4, 2007, Chicago)


07.03.08 東京浅草・IMHCクリニックでも自家がんワクチン療法を開始しました
 
 

 東京の浅草でがんに対する統合医療を展開しているIMHCクリニックでは、このたび、自家がんワクチン療法を開始しました(IMHCとはIntegrative Medical Healing Centerの略です)。院長の小林常雄先生は、 腫瘍マーカー総合解析法によるガン危険度判定法の開発者です。治療にあたっては、温熱療法や低用量抗がん剤も併用されております。

 無料の電話相談も受け付けております。
→ 相談用の電話は:03-5824-0022  (受付時間:月〜金、9:00〜16:30)

IMHCクリニック
 院長・小林常雄
 〒111-0032  東京都台東区浅草7-9-3 ローソン2F
 TEL: 03-3873-4171
 FAX: 03-3873-7003
 ホームページ: http://www.saihatsuyobou.com/

アクセス: 【地下鉄銀座線浅草駅/東武伊勢崎線浅草駅から徒歩10分


07.02.23 2008年3月新卒対象の正社員募集を終了しました
 
   2008年3月新卒予定者を対象とした正社員募集は、順調に採用内定いたしましたので当初予定を繰り上げ終了することに致しました。多数のご応募を有難うございました。

07.02.07 「臨床効果−がん種ごとの治療実績」を大幅に更新しました
 
   本年1月30日に、本邦における「自家がんワクチン療法」受診症例数は累積500例に達しました。このうちの460例について追跡調査を行い、この程、ある程度の経過が判明した423例について、ソフトクライテリアの観点からみた成績をまとめました。
その結果、35%の症例で何らかの好反応が観察されております。

 特に、従来から厳密なハードクライテリアの面から見てもはっきりした効果が観察されていた肝がんでは、ソフトクライテリアでは74%の改善率を示しております。また、脳腫瘍では41%、乳がんでは36%、大腸がんでは36%、胃がんでは23%の改善率となっています。

 症例数が多い場合は、がん種ごとに専用ホームページを設け、簡易でわかり易く記載した症例報告を多数掲載しました。

 がん種ごとの治療実績はこちら


07.01.25 CT画像上では、がん転移を過小評価している可能性があります
 
 

 今週到着した日経サイエンス3月号にイヌの自然発生ガンは、ヒトの場合のよいモデルになるとの記事が出ています( 「愛犬が教えてくれるガン治療の手がかり」、日経サイエンス、2007(3), 80-88.)。

 特定の犬種は特定のガンにかかりやすく、コリーでは鼻腔癌、ゴールデンリトリーバーではリンパ腫、ロットワイラーでは骨肉腫、チャウチャウでは胃癌、ボクサーでは脳腫瘍、スコティッシュテリアでは膀胱癌が知られています。

 ヒトの10代の患者に多い骨肉種の肺転移はイヌでも同じパターンで見られます。特に注目すべきは、ヒト用と同様な高精度のCT検査で発見できなかった肺転移が剖検では多数認められ、CT画像上では著しく過小評価していた点です。

 すなわち、CT画像で転移巣が検出された時点では、肺転移はもっと広範にあると考えなければなりません。この点からも、術後で摘出がん組織がある場合は、微小転移の治療と再発予防のために「自家がんワクチン」の接種にご配慮下さい。


07.01.22 「大腸がん-病理診断よりも免疫細胞集積の方が予後を占う」という論文が発表されました
 
 

 国際的にも非常に権威があるとされている学術誌1月号に、大腸がんの予後は、伝統的ながん病理組織診断によるよりも、がん組織内ないし辺縁部への免疫細胞の集積度の方が、患者様の生命予後をよく占うという論文が出ています (Galon J et al.: Science 313: 1960-1964, 2006.)。

 この論文によれば、リンパ球のうちのT細胞ががん組織内/辺縁部に少ない症例では予後が悪く、多い症例では予後が相対的によいそうです。つま り、体内のがん局所でどの程度の免疫反応が起こっているかが、むしろ予後によく相関するとのことです。

 重要なのは、この予後予測が「リンパ節転移の程度や局所におけるがんの進行度」に関係ないという点です。実はこの「リンパ節転移の程度や局所におけるがんの進行度」こそが、旧来の病理診断法によるがんのステージ分類の基礎データなのです。

 統計学的な解析によれば、生命予後の予測には、現在の病理診断によるステージ分類では不十分で、免疫反応の強弱を予測因子に取り込むべきだと著者らは結論づけています。

 この結果から簡単にわかることは、強烈な化学療法によってがん治療を行うと、がん局所に集まるはずのリンパ球(そのうちのT細胞が細胞性免疫反応を担います)を同時に殺してしまい、かえって患者様の予後悪化をまねきかねない、ということです。

 おだやかな化学療法は別として、患者様の免疫力を殺してしまう程の強さでは延命は期待できない、という点は極めて重要だと思います。


07.01.10 「自家がんワクチン」の新しい総説論文を書きました
 
   「自家がんワクチン」の新しい総説論文を書きました。共著者は、大野忠夫 1 、林隆志 2 、中根一樹 2 、倉根修二 3(1 セルメディシン株式会社代表取締役社長、 2 たけだ免疫・遺伝子クリニック医長、同科長、 3 文京クリニック院長)の4名です。

 この論文は、南山堂発行の臨床医向け雑誌「治療」2007年3月増刊号、“特集--相補・代替医療の現況をみる”の中の『現代医学的療法』のセクションに掲載される予定です。

  論文中には、術後肝がん再発を 5 回繰り返した症例における自家がんワクチン接種後の腫瘍マーカーの変化や、 自家がんワクチンの BRM (生物反応修飾物質)作用として、末梢血リンパ球数増加効果・ヘルパー型T細胞のバランスシフト等、統計学的有意差のある最新の臨床データが盛り込まれております。

 さらに踏み込んで、 “ソフトクライテリア”の観点からまとめた各種末期がんの改善効果も一覧表になっています。 “ソフトクライテリア”でみた場合の効果は、がん患者の傍で常に患者を見ている家族の実感をよく反映すると考えられます。

 概要は、こちらをご覧ください。


07.01.01 明けましておめでとうございます
 
 

旧年中は、皆様からのお問い合わせ、ご支援、そして御励ましのお言葉等々を多数賜り誠に有難うございました。特に嬉しかったのは、ほとんど毎日(休日も含めて)、「自家がんワクチン療法」に関するご質問を賜ったことです。おかげさまにて、ホームページの内容をどんどん充実させることができました。

 これまでに、「自家がんワクチン」には、術後肝がんの再発抑制効果・延命効果があることを証明しましたが、他の末期がんの患者様でも抹消血中のリンパ球数を増やし、がんを攻撃する細胞性免疫反応に有利となるヘルパー型Tリンパ球の割合を確実に増加させる作用があることが昨年明らかとなりました。

 また、 「自家がんワクチン療法」が放射線療法との併用で劇的効果を表し、緩和ケア病棟(ホスピス)から退院した乳癌の患者様が発生、主治医を驚愕させたり、専門医も治療をあきらめてきた再発脳腫瘍で明瞭な有効例が出たりしております。

 さらに、従来は禁忌としてきた「自家がんワクチン」と抗がん剤の併用も、がん手術後に先ず「自家がんワクチン」接種を先に、もし運悪くがん増悪の結果となった場合はその後に抗がん剤を低用量にして投与すれば、「自家がんワクチン」と低用量抗がん剤が相俟って、延命効果が得られる可能性も見えて参りました。すでに、専門医の予想を大幅に越えてご存命の卵巣癌の患者様もおられます。

 弊社では、がん手術後の患者様に、がん再発・増悪の恐怖から開放された日々を送っていただくべく、術後補助療法の最良の手段を確立するため、今後ともベストをつくす所存です。

 本年もどうかよろしくお願い申し上げます。

                          セルメディシン株式会社
代表取締役社長
大野 忠夫

 
 「自家がんワクチン療法」採用ご希望の医療機関の方は、弊社までご連絡願います。大病院から小型診療所まで、どこでも実施可能です。