2007年2月6日時点までに自家がんワクチン療法を受診された大腸がん症例のうち、経過報告があった症例についてソフトクライテリアの観点から評価した治療成績を以下にまとめました。
評価済み症例中31%で、臨床的に見てなんらかの改善効果(改善例 + 1年以上の長期不変・長期無再発例)が見出されております。ソフトクライテリアは、学術的にみて厳密な評価基準(ハードクライテリア)とは異なるものですが、参考にしていただければ幸いです。
ハードクライテリアの観点からみた臨床効果については、こちら
ハードクライテリア、ソフトクライテリアとは? 解説は、こちら
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全症例数 |
評価済み
症例数 |
改善例数 |
無効例数
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改善率1 |
転帰不明 |
改善率2 |
経過観察中
3) |
改善
4) |
長期不変・無再発
(1年以上) 5) |
無再発
(6ヶ月以上1年未満) |
無効 |
評価済み症例中
6) |
転帰不明=無効とした場合 7) |
| 大腸 |
75 |
32 |
7 |
3 |
3 |
19 |
31% |
15 |
21% |
28 |
| 注: |
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| 3) |
ワクチン投与後1年未満 |
| 4) |
残存腫瘍サイズ縮小、腫瘍マーカー減少、推定余命より2倍以上の延命、QOL(KPS評価)の明らかな改善等の数値化できる指標のいずれか; 主治医の評価による何らかの臨床上の好ましい反応 |
| 5) |
長期不変・無再発 (ワクチン投与後1年以上無再発あるいは無増悪) |
| 6) |
改善率1=(改善例数)/(評価済み症例数) |
| 7) |
改善率2=(改善例数)/(評価済み症例数+転帰不明) |
<症例>
〔症例0001〕
1988年S字結腸手術。96年6月肝転移巣切除、同年11月両肺転移巣切除、01年11月副腎転移巣切除。パラフィンブロックより自家がんワクチン作成、02年4月投与、副作用無し。05年に再発するも切除、2007年1月現在問題なく、第一線で活躍中。
〔症例0010〕
2002年7月手術。リンパ節転移あり、StageW(ss,N2)。同年7月、再発予防のため化学療法開始。02年11月再発予防のため自家がんワクチン療法施行、強い局所反応と発熱あり(グレード II)。その後、脾臓周辺リンパ節転移巣が消失。2004年5月 肝転移出現、切除。以後 07年1月現在まで再発もなく、CT画像上もリンパ節転移認めず。
〔症例0023〕
腹腔内全面播種。手術摘出後、小腸が2mしか残っていないという症例。2003年2月、NK細胞療法施行。03年3月、自家がんワクチン療法施行。8月、CTで再発なし。11月、膣ろうが発生したため再々手術。12月、自家がんワクチン療法2コース目施行(1コース目と異なる組織を使用)。当初予想をはるかに越え、2005年1月まで生存。
〔症例0030〕
肝、肺に転移あり。上行結腸、肝臓を切除。右半結腸、肝臓を切除。残肝転移巣切除。自家がんワクチン療法施行後、肺転移巣の一つが縮小、他の一つが増大、その後、切除。
〔症例0044〕
直腸がん。自家がんワクチン接種後2年間無再発。その後局所再発、再手術。
〔症例0063〕
直腸がん。再発必至との見込みであったが、自家がんワクチン接種後、1年7ヶ月経過時点で健在、通常勤務。
〔症例0133〕
手術時にリンパ節転移あり。抗がん剤療法(UFT+LV、TS-1)が無効、直径4cmに増大。局所放射線照射と自家がんワクチンの時差併用で大型のリンパ節転移巣消失。
この症例の画像スライドは、公開されています。以下の画像をクリックすると、時差併用効果を示すスライドが出てきます。スライド上部のボタンをクリックして、順にご覧下さい。
〔症例0142〕
直腸がん。自家がんワクチン接種後、2年経過時で無再発。
〔症例0150〕
直腸S字結腸移行部がん。自家がんワクチン接種前のCEA値90が、接種後30に低下。1年2ヵ月後CEAが40まで上昇のため抗がん剤TS-1を常用量の1/2量を投与、30に再低下。1年6ヵ月後2回目ワクチン投与、2年3ヶ月経過時点で健在。
〔症例0203〕
手術(2005年2月)前より腫瘍マーカー(CA125)は高値を示し、術後も140まで上昇。別の腫瘍マーカーCEA値は術後一時下がったが再び上昇。CT画像上でも腹膜播種による肝表面への転移が見つかっている。05年2月自家がんワクチン接種開始。4月の連絡では、CEA値が14まで低下。この間、化学療法はしていない。